13日(土)に、金正恩朝鮮労働党委員長の妹の金与正党第一副部長が爆破を予告した、南北共同連絡事務所が、

16日(火)予告通り爆破された。

 

南北共同連絡事務所は、2018年4月の南北首脳会談で設置が合意され、その年9月に開所。

 

韓国政府は、爆破に対し「北朝鮮が状況を悪化させる場合、我々は強く対応する事を厳しく警告する」と声明を出した。

13日の爆破予告に対し、15日には文大統領が「意思疎通と協力で問題を解決すべきだ」と呼びかけたばかりだったという。その翌日に爆破ってのは、呼びかけへの北朝鮮の答えということなんだろうか。

 

報道によると、中国での新型コロナの感染拡大で、北朝鮮は1月に中国との国境を封鎖。国連の北朝鮮の人権問題担当者によれば、3月4月で、北朝鮮と中国との貿易は以前より90%以上減少、医薬品価格は高騰、ホームレスは増加、深刻な食糧不足に陥っている可能性もあるという。

韓国も、平壌で物価急騰と買いだめが起きているという情報を掴んでるみたいだ。

 

今回の爆破は、専門家によれば韓国との対話路線からの完全決別の意思表明であり、韓国との間で緊張を高めることで国内の不満を外部に向けようとしている、のだという。

 

2019年2月のハノイでの2度目の米朝首脳会談で、北朝鮮は特段の成果を得られないまま、1年以上が過ぎた。ただでさえ国際的な制裁で経済が疲弊しているところは持ってきての新型コロナウィルスのパンデミックだから、北朝鮮が経済的に弱りきっているんだろうというのは、素人でも推測できる。

 

 

米国との関係改善がかなわないまま、韓国との対話路線を継続することよりも、国内のフラストレーションのはけ口として共同連絡事務所を爆破し、対話路線の決別をアピールすることの方が北朝鮮にとっては利益になるという判断なんだろうか。

報道によれば、北朝鮮は、アメリカ大統領選の年に緊張を高めるという過去があるみたいだ。けど、その分、その限界もわかっていて、それは長距離弾道ミサイルはダメだけど、韓国国境での軍事的な挑発は大丈夫、みたいなラインがあるらしい。

 

 

新型コロナで多くの死者を出し、経済的にも大きな犠牲を払い、人種差別への抗議デモで揺れる米国。北朝鮮との戦争の危機を避けた、というのを大きな外交上の得点としているトランプ大統領。で、再選をかけた大統領選は11月。

 

 

瀬戸際外交は得意の手口なんだとしても、どっちの国も多分かつてないほど余裕がない中、っていうのがちょっと怖い。