検査しなければないことになる、、

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」をめぐる政府の対応を見ていて、思い浮かんだのは、戦力の逐次投入という表現。

太平洋戦争中、戦局の悪化に対応しようと戦力の逐次投入を繰り返す日本軍は、さらに戦局を悪化させるという悪循環にはまり込んだ。

今回はウィルスとの戦いだけど、素人目にも場当たり的に思える対応に、そんな言葉を連想してしまった。

 

 

今日の朝刊記事によれば、厚労省は船内待機の約3600人全員に対して、下船時ウィルス検査の実施を検討、結果次第で下船になる、と10日に発表したという。

それに対して、全員に対する検査は難しいという認識を会見で示したのは、菅官房長官

全員検査するのかしないのか、いったいどっちなんだろう。

 

 

田村元厚生大臣は、テレビ番組で、新型コロナウィルス検査に関して最大限1日14000件は検査できると述べたという。

でも厚労省は、1日1500件から2000件だという。

田村元大臣の14000件は、民間検査機関も含めての数字で、厚労省は現状の国・地方の検査機関85カ所での検査を前提にした数字だという。なら、異なるのは当たり前だと思うけど、なんで民間検査機関を使うようにしないんだろう。専門家の話では、インフルエンザ検査ができる機器がある検査機関なら官民問わず検査可能だという。

民間でもできるなら、検査能力を最大限高くできる体制だけは整えておけばちょっとは安心できるのにと思う。

 

 

記事によれば、厚労省は9日付で、都道府県などに、「感染症の指定医療機関でなくても、患者を受け入れて良い」と通知を出したという。【一般の病院での患者受け入れにつながる突然の方針変更に、自治体は困惑している。】と記事にはあった。そりゃあそうだろう。【「地域がパニックになるのではないか」】と不安を隠さない自治体幹部の声も紹介されていた。

 

感染が拡大し患者が急増すれば、指定医療機関だけでは対応しきれないこともあるだろうし、一定設備があることが前提だとしても一般の病院で感染者を受け入れなければならない状況も想定しなくてはならないんだろうとは思う。

けど、抵抗力の弱っている人が集中しているのが病院。院内感染の恐れを考えれば、ちょっとしたパニックが起きても不思議はないような気がする。

 

感染症の指定医療機関でなくても、患者を受け入れて良い」という通知の他に、国はどんな対応をするつもりでいるんだろう。まさか自治体任せってことはないんだろうと思うけど、記事からだけではよくわからない。

 

 

現場の医師が要請しても、検査対象を絞り込む「湖北省縛り」があるために、保健所に検査を断られるケースがあることについて、元国立感染症研究所研究員で白鵬大学教授の岡田晴恵さんが、テレビの情報番組で、本当は拡がっているのに検査をしなければないことになる、とコメントしていた。

「あったことをなかったことにはできない」。加計学園問題が注目を浴びていた頃、前川喜平さんはそう言った。新しいところでは「桜を見る会」問題でも、名簿もログも領収書も見積書も何も出てこない。

普通ならあるはずのものがないのは、この政権では普通になってるような印象すら受ける。

 

検査をしなければないことになる、というより、ないことにできる。

そんなことは、普通はありえないと思うけど、普通はありえないことが普通に起きてることを思えば、もしかしたら、と思ってしまう。