イエメンの内戦とサウジの石油施設攻撃の報道を見て

14日のサウジアラビア石油施設攻撃を受け、15日のニューヨーク原油先物市場では一時価格が前週末比15%上昇したという。

15日の段階では、トランプ大統領が石油については、米国の戦略石油備蓄を放出する用意があると表明、相場は落ち着き青取り戻したという。
イランについては、「誰が攻撃を引き起こしたか、サウジの分析結果を待っている」そうで、ロウハニ大統領との会談については、これまでの「無条件」で応じる用意があるという報道は「不正確」だと指摘するなど態度が硬化した可能性があるという。

16日には記者団に対して、トランプ大統領は、攻撃にはイラン関与の可能性が高いと指摘しつつも、軍事衝突は「避けたい」と述べたという。ポンペオ国務長官らをサウジに派遣するという。一方のサウジは、国連や国際専門家を現地調査に招く方針だという。

17日には、イランの最高指導者ハメネイ師が、「いかなるレベルであっても、二国間や多国間でも、米国との交渉に参加しない」とテヘランでの演説で明言。2015年の核合意への米国の復帰が協議に応じる条件だという。


原油輸入の約4割をサウジに依存する日本。
サウジのエネルギー相は、17日の会見で、9月中には日量1100万バレルまで生産能力が回復すると述べたという。
とりあえずはホッとしていいんだろうか。

17日には、安倍首相が今月下旬の国連総会の期間中に、イランのロウハニ大統領と会談することを明らかにした。「中東情勢の緩和に向けて議論する」のだという。(こういう状況の良くない時に日本を対談相手に選ぶのはイランのいつものやり方(西側民主主義国の一員だし関係もいいし)だという冷めた見方もあるみたいだ。)

茂木外相は、15日に「ホーシー派によるサウジアラビア東部石油施設に対するテロ攻撃について」という表題で、テロ攻撃を非難する外務大臣談話を出したけれど、17日には、フーシ派によるテロと断定するような表題について「(今後)気をつける」と述べたという。日本政府としては、まだ攻撃の主体について断定していないのに、断定するような表現はおかしいだろ、ということらしい。茂木外相は、17日の会見では「事実関係については情報収集、分析を進めているところだ」と述べたという。

けど、同じ17日の会見で河野防衛相は、【フーシ派の犯行かと問われると「その可能性が強いと思っている。フーシ派は声明を出している」と明言。同時に「他の情報については確認できていない」とイラン関与説に疑問を呈した。】(東京新聞9月18日)という。

報道によれば、イランもトランプ大統領も戦争はしたくないけど、互いに譲歩姿勢は見せられないのだという。イランにしてもサウジにしても米国にしても、戦争を望む人なんているんだろうか、と思うけど、衝突を避けたいというトランプ大統領共和党内の強硬論者は、弱腰だと批判しているという。


報道を見てると、イランがやったのかどうか、もしそうならイランと米国の軍事衝突があるのかないのかって感じになってるけど、イエメンのフーシ派はどこへ消えてしまったんだろう。

国連の独立調査委員会は3日、イエメンの内戦当事者への武器供与などの支援が紛争を長引かせているとして、英米仏を名指しで非難、イランにも責任があるとする報告書を公表したという。
イエメンの内戦では、民間人の死者1万人と言われてるみたいだけど、そのうちサウジ主導の有志連合の空爆ではどれほどの人が犠牲になってるんだろう。
イランのハメネイ師は「爆撃にさらされるイエメンは自衛の権利を持つ。攻撃は長年の(サウジの)侵略行為に対する報いだ」と述べたという。
紛争を長引かせてる片方の当事者が言うなよとは思うけど、サウジアラビア空爆を始めなかったら、今のようにはなってなかったかもしれないとも思う。

イエメンの内戦をどうしようではなく、さらなる別の戦争の可能性を恐れなければならないってのは、何かがずれてるような気がする。