内戦の中の内戦になるかも、の記事を読んで

昨日の東京新聞の国際面にイエメンの記事が珍しく大きな扱いで載っていたのでなんだろうと思ったら、反フーシで共闘していたイエメン暫定政権と南部独立派の勢力が内部抗争しているという記事だった。

記事によると、暫定政権が拠点にする南部アデンの大統領宮殿などを、南部の分離独立を主張する「南部暫定評議会(STC)」が占拠、市街地全域を掌握したという。
イエメン外務省は「クーデターだ」と非難、【サウジアラビア主導のアラブ連合軍は11日、STCに撤退を求め、占拠する政府施設を攻撃したもよう】(東京新聞)だという。

報道によれば、反フーシで連合関係にある暫定政権とSTCの間の緊張は過去にも高まったことがあるみたいだ。AFPの記事よると、2018年1月にも3日間で28人死亡、222人負傷の戦闘になったことがあるらしい。
今回は7日から始まって11日に収まった(という目撃証言があるみたいだ)戦闘で、40人余りが死亡、260人が負傷したという。
暫定政権と STCの対立が決定的なものになれば、「内戦の中の内戦」状態になり、イエメンの世界最悪の水準と言われれる人道状況がさらに悪化、内戦解決が一層難しくなるとみられているみたいだ。

発端となったアデンの軍事パレードへのフーシ派のドローン攻撃があった1日には、アデンの警察署へのイスラム過激派による爆弾満載の自動車を使った自爆テロがあり、10人が死亡したという。
アルカイーダやイスラム国などのテロ組織も、内戦の混乱を利用し勢力拡大を図っているらしい。


報道によれば、11日には、STCの指導者が、サウジアラビアを仲介者とする政権との和平交渉に応じる用意があることを明らかにしたという。
サウジアラビアムハンマド皇太子も、【イエメンの各派に対し、この機を逃さず交渉して合意を目指すべきで、それがイエメンとイエメン国民の利益に最もかなう】と述べたという。

各派が合意して、その後はまた反フーシの戦いが継続するということになるんだろうか。それともこれを機に、イエメンの内戦自体の終結に向けて動き出そうということなんだろうか。
昨年12月にフーシ派と暫定政権の間で合意した国連仲介の和平協議は、【本格的には発効しておらず、破綻する懸念が高まっている】(東京新聞)という。


ハディ大統領の暫定政権はサウジアラビアが支援。南部独立派のSTCはUAEが支援。フーシ派はイランが支援。
支援が止まればとりあえず戦えない、と単純にはいかないものなんだろうか。