英国のダロック駐米大使の本国への機密公電のリーク報道の記事を読んで

EU離脱を控えて、アメリカとの関係がこれまで以上に重要になる英国にとって、トランプ大統領の不興を買うのは当然避けたいところらしい。そのさなかのリーク。

報道によれば、リークされた公電は「トランプ政権が正常化するとは思わない。」「より予測不能になり、派閥ごとの分裂。」「外交的には無能になる。」対イラン政策は「筋が通ってない」など、トランプ政権を酷評する一方、トランプ大統領を炎の中から蘇るターミネーターに例えたり、トランプ大統領との付き合い方のアドバイスもあるみたいだ。トランプ大統領と上手くやるコツは、個人的に頻繁に電話をする、会ったらおだてる、トランプのアドバイザーたちにルートを作る、という3点らしい。安倍総理を見習え、って感じなのかな。


内容としてはこれまで報道されてきたこととそれほど変わらないから違和感はなかったけど、英国の駐米大使の機密の公電っていうのは、ちょっとびっくり。

最初に読んだ記事の中で一番印象的だったのは、英国の外相が、リークを批判し米国との関係の重要性を述べながらも、大使は正直であるべきと発言したという箇所だ。

特段おかしなことを言ってるわけではなく、至極真っ当なことを言ってるだけだと思うんだけど。忖度の混じった情報をもらって困るのは本国政府なんだろうし。
それでもその発言が印象的だったのは、日本で同じことがあったら、菅官房長官や河野外相はどう言うだろうとちょっと想像してしまったからだ。

 

大使に酷評されたトランプ大統領は、ツイッターで反撃。報道によれば、「英国が押し付けてきた頭のいかれた大使には期待もしていなかった」「その大使のことは知らないが、思い上がったばか者だと聞いた」ツイートは「彼女なりのばかなやり方」でEU離脱を進めようとして失敗したと、メイ首相にも飛び火したみたいだ。


大使は結局10日に辞任。
大使の辞任を受けて、メイ首相は【公務員は政府に「率直な助言を包み隠さず」提供できるようでなくてはならないと述べ、「私たちの価値観や理念に圧力がかかっているときはことさらに」そうした価値観や理念を守ることが重要だと呼びかけた。】(BBC NEWS JAPAN)という。率直な助言を包み隠さず、ということは、政治的には不都合な事実であっても、なんだろう、多分。

 

次期首相になるだろうと目されているボリス・ジョンソン氏は、メイ首相とは違って大使擁護ではないみたいだ。BBCの外交担当編集委員によると、9日夜のテレビ討論でジョンソン氏が自分を支持しないのを見て、大使は辞任を決めたという。


トランプ大統領が相手にしないというんだから、仕事にならないんだろうけど。正直な報告をしたことが、辞職につながるっていうのもなんだかおかしなことのような気がする。