イランの記事を読んで

13日(木)安倍首相は、イランの最高指導者ハメネイ師と会談。
会談後、首相は「平和への信念を伺うことができた。地域の平和と安定の確保に向けた大きな前進だ」と会談を前向きに評価したみたいだ。

ハメネイ師は、会談では、「核兵器を製造も、保有も、使用もしない。その意図もない。」と語ったというけど、会談後の声明で、トランプ大統領については「メッセージを交換するに値する相手ではない。返事はしない。」とし、米国は誠実に対話する用意があると安倍首相から説明があったとした上で、「発言は信用できない」と表明、米国との対話を事実上拒否したという。

12日のロウハニ大統領との会談では、緊張が激化してる要因について「米国の経済制裁が原因だ。これをやめれば多くの前向きな変化が起きる」と、米国による原油禁輸制裁の停止を要求、安倍首相にトランプ大統領への伝達を依頼したという。

安倍首相は会談を前向きに評価したというけど、会談後のハメネイ師の声明や、原油禁輸制裁解除を訴えるロウハニ大統領の以前となんら変わらない主張を見ると、首相のイラン訪問は前向きに評価できるようなどんな成果があったんだろうと疑問に思う。
報道されないところで、玄人だけが知っている何らの成果があったんだろうか。

安倍首相とハメネイ師の会談の前日、米政府は、新たなイラン制裁を発動したと発表。革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」に関連するイラク拠点企業1社と2個人を対象に追加したという。


誠実に対話する用意があると言いながら、新たな制裁発動。せめて安倍首相のイラン訪問後にはできなかったんだろうか。コケにされたのはイランなのか日本なのか。


ハメネイ師との会談当日には、ホルムズ海峡近くのオマーン湾でタンカ−2隻が何者かに攻撃を受けた。うち1隻は日本の海運会社が運行するタンカーで、砲弾を受け火災が発生したという。いずれもけが人はなし。

ポンペオ国務長官は、米情報機関はテヘランがバックにいると結論したと発言。
イランは米国の主張をアメリカのガセネタキャンペーンの一環で、戦争挑発だと反論。
米国は、発生から半日でイランの仕業だと断言、証拠だという白黒の鮮明とは言い難いビデオ映像を公開。

公開されたビデオは、午後4時10分に、イラン革命防衛隊のボートが日本のタンカーの側面から不発機雷を取り除いている映像だというけど。ほんとなんだろうか。明るい時間に大人数でやってきて不発弾を取り除くなんて、そんなマヌケなことを精鋭と言われる革命防衛隊がやるって、ちょっとよくわからない。ビデオはあまりはっきりした映像ではなかったけど、それでもなんだかマヌケな作業をしてるような印象だった。

ポンペオ長官はまた「最高指導者は、対話開始を求めた首相の外交努力を拒絶し、イラン沖のすぐ外で日本の石油タンカーを攻撃することで日本を侮辱した」と発言したという。

イラン革命防衛隊の元司令官は、産経新聞のインタビューに「安倍晋三首相の訪問を反イラン宣伝に利用する狙いで行われたもので、テロ組織が関与した」との見方を示したという。米・イランの軍事的緊張を高める狙いで、分離主義を掲げるイラン南東部の反政府組織(特定の国の支援を受けているらしい、それがどこかは記事にはなかったけど)などが行った可能性を指摘したという。
今この時期にイランが国家として、タンカーを攻撃したという主張よりも、こっちの方がまだ納得できるような気がする。

それにしても、こんな形で安倍首相のイラン訪問が『米、イラン対立の最前線』(と東京新聞の一面の小見出しにあった)で双方から(イランの方は元司令官の話だけど)持ち出されるなんて。
この2国にとって、日本の首相のイラン訪問はどんな意味があったんだろう。
現実に戦争も起きている、複雑な関係と情勢の入り組んだ地域で、超大国アメリカと対峙している、世界の注目が集まってる一方の当事国を、和平の仲介をするとして訪問する以上は、一介の国民には想像もできないよいうな何かすごい戦略と勝算があったんだろうけど(多分)。