イランの記事を読んで

訪問先の英国でのテレビインタビューで、イランについて「軍事行動の可能性は常にある」と述べたトランプ大統領。同時に、戦争は望んでいない、話し合いの方がいい、とも述べたという。
報道によればポンペオ国務長官も今月初めに「前提条件なしでイランとの対話に向き合う準備がある」と発言したという。
6日にはマクロン大統領に「(イランが)対話したいのなら、素晴らしい」。


先月12日から15日には、イエメンのフーシ派によるサウジのパイプライン攻撃があり、ホルムズ海峡近くでサウジなどの商船4隻が何者かに「破壊行為」を受け、米国務省イラクの米高官に対し緊急性の低い業務の職員の退避を指示するなど、直接イランが関係しているわけではないけどイランの存在が仄めかされるような報道が相次いだ。

今月6日には、タンカ−4隻「破壊行為」事件について、攻撃を受けたUAE、サウジ、ノルウェーの3カ国が、継続中の調査の暫定的な調査結果として、イランを名指しこそしなかったものの「高度な作戦能力を備えた者、十中八九国家による洗練された連携作戦だったことが強く示唆される」「タンカ−4隻を意図的に選択するには諜報能力が必要」などと、国連安保理メンバー国に伝達、その後記者発表したという。
報道によれば、米国と歩調を合わせ、安保理に厳しい対応を求め、イランの孤立化を狙うのだという。
サウジのムアリミ国連大使は、「攻撃の責任はイランにあると思ってる」と明言したという。
イランは当然関与を否定。

暫定報告が示唆するように、本当にイランが関与したんだとするなら、アメリカが圧力を強め、空母団を派遣し、偶発的な衝突が懸念されてる中、185隻ほどの大型船のうちの4隻を狙った目的は一体何なんだろう。
それでイランが得るものは何なんだろう。


イランの最高指導者ハメネイ師は、今月4日の演説で、アメリカの交渉提案に対し「イラン当局と国民は米大統領の政治的トリッックに騙されない。米国は我が国のミサイル計画が抑止力と安定性を兼ね備えていると承知しているからこそ、それを取り上げたがっている。だがそうはいかない」と述べたという。
ハメネイ師は、先月14日にも、「米国との戦争は求めていない。それは向こうも同じだ」と演説。
報道によれば、中東に原子力空母などを派遣して圧力を強めている米国の好戦的姿勢には取り合わず、かといって交渉も拒否する戦略的忍耐を維持する考えだとみられるという。
戦略的忍耐といえば、北朝鮮が非核化の意思を示さない限り対話に応じない、というオバマ全大統領の北朝鮮政策が思い浮かぶけど、ただの忍耐と戦略的忍耐のどこが違うのかいまいちよくわからなかった。我慢比べ状態なんだろうか。
アメリカへの不信が強いハメネイ師に対し、ロウハニ大統領は、制裁解除を条件に交渉を受け入れる可能性を示唆。

12日からの安倍首相のイランを訪問について、新聞報道を見ると、アメリカへの不信が根強いイランとトランプ政権の橋渡しは容易ではないという。
アメリカの求めるシリアからの撤退や弾道ミサイル開発停止などの新たな取引要求は、イランにとっては受け入れがたいものばかりだという。
安倍首相は、アメリカとイランの間の落としどころ持参で仲介に出向くんだろうか。そもそも両国の間に落としどころはあるんだろうか。