ハイキュー!! 第314話 最強の味方・2 感想(3)

音駒戦が始まってから、いったい何を考えてるんだか全くわからなかった影山が、この間何を考えていたのか、今回ようやく描かれた。

研磨の狙いを完璧に読みきって、削られた数点をさてどう取り返そうかと思案中。第1セットを落として第2セットの点差を考えると、負けるかもしれない、と多少なりとも焦っても当然のような気がするけど、そんなことは本当にみじんも頭に浮かばないんだろうなあ。余計なことはこれっぽっちも考えず、ただ音駒にどう対応するか、それだけを考えてるみたいだ。恐怖は思考を鈍らせる。影山は、少なくてもバレーボールをしてる間は、思考が鈍るということはないんだろう。
そういえば、影山はよく”肝が座ってる”というような評価をされるけれど、負けるかもしれない、失敗するかもしれないなんていう余計なことを一切考えず(意識的にか無意識でやってるのかはわからないけど)、ただその時の最善を考え実行してるだけなんだろうな。それが大胆、肝が座ってるという評価になるんだろう。

負けることを考えないという点では、研磨も同じかもしれない。ただ研磨の場合は勝敗にさほど興味がないから、負けるかもしれないなんてことを考えないだけ(多分)。試合中に負けを恐れないという点は同じでも、試合に臨む根本のところが全く違う。

 

今回、影山は、旭さん・田中さんのサイド攻撃は決まっている、と評価している。せってるスコアを見れば、攻撃が決まってるからこその、せってる点差ということになるんだろうから、影山の評価はそのまんま正しいんだろうとは思う。サイド攻撃は決まってるという影山の言葉は、そう言われればそうなんだけど。


なんでスコアのまま、影山が言う通りに、サイド攻撃は決まってると思えなかったんだろう。
多分、烏野の攻撃が何でもかんでも音駒に拾わてるという印象がこれまで強かったからだ。作中でも、旭さんや大地さんの「それ拾う?」って顔を見た覚えがある。たとえギリギリにしろ、決まるはずの攻撃が決まらない場面を何度も見せられてきたから、攻撃が決まってる、という多分単純な事実が見えていなかったのかもしれない。


何年か前の春高で、速い攻撃とコンビネーションで大会を沸かせた高校(名前は忘れてしまったけど大阪の公立高校だったと思う)があった。エースは170センチ台の選手で小さいけれどよく飛んで結構パワーのあるスパイクを打っていたような覚えがある。で、勝ち進んでいったんだけど、決勝だか準決勝だかで私立の強豪にあたって、ブロックでガンガン止められていたのを思い出した。
それまでなら決まっていた攻撃が、ブロックで止められるのは見ているだけでも結構しんどい気分だったような気がする。レシーブされるより、ブロックで止められる方が、見てる方は気分的にきつい感じだったけど、実際にプレイしてる選手はどんな感じなんだろう。セッターとスパイカーでは、また感じ方が違ったりするんだろうか。


音駒の守備は、何と言ってもレシーブ力。何でもかんでも拾っちまう、とハイキュー!!の初期の頃から評されていた。見方を変えれば、ブロック単体でガンガン止めるということはそれほどないチーム。
影山くんの余裕の態度も、その辺が影響してるということはないかな。
スパイカーの前の壁を開くところまではセッターがもっていくけど、一旦ボールをセットしたら、あとはスパイカー自身の勝負になる。
何でもかんでも自分でやろうとしていた頃とは違い、ある程度の割り切りができるようになったのかもしれない。


なんにせよ、次回からはもう烏野の怒涛の反撃を見たいものです。