ハイキュー!! スパイカーの道を切り開くということ(1)

ハイキュー!!」では、終始一貫して「スパイカーの道を切り開く」ことが語られている。
影山・日向の最初の試合で変人速攻が生まれたのは、影山が技術も身長もない日向のスパイクの道を切り開こうとしたのがきっかけだし、その後もスパイカーの道を開く、という表現は度々でてくる。

セッターはなぜスパイカーの道を開こうとするのか。
もちろん点を取るためなんだけど、スパイカーの道を開くことがどのように点に繋がるのかということが、物語の中で、これまで繰り返し描かれてきたと思う。

変人速攻で相手ブロックより早くジャンプの最高到達点へ。変人速攻を囮にした旭さんのパイプ攻撃。スパイカー全員でのシンクロ攻撃。

これまで、いかにブロックを躱すか、が描かれてきた。バレーボール素人としては、最初の頃は、ブロックをかわせば、点は決まるものだと思っていた。
いかにブロックと戦うか。ブロックを崩すか。
最初は日向という最強の囮だけだった烏野の武器は、旭さんのパイプ攻撃、スパイカー全員が囮でありアタッカーであるシンクロ攻撃と少しずつ増えていった。


ブロックを引っぺがす選択肢が増えると同時に、セッターである影山が烏野で時間をかけて学んできたのは、スパイカーの持ち味を120%引き出すことでそのスパイカーがブロックと勝負できる形に持ち込むことだったと思う。
日向がブロックとも戦えるように、東京合宿で夏中をかけて影山が練習したのは、止まるトス。月島は打点を上げたし、旭さんはタイミングをずらすスパイク、田中さんは超インナーとキワキワ狙いのストレートという武器を磨いてきた。


ブロックとの戦いの進歩形(?)を烏野側から描いたのが白鳥沢戦だったように思う。
白鳥沢戦では、烏野はトータルディフェンスで高校3本指スパイカーに対抗した。ブロックとフロアディフェンスが連携することで、強力なエーススパイカーのスパイクも拾うことができる(全てではないにしても)。バレーボールをやったことがない素人だけど、トータルディフェンスという考え方はわかりやすく描かれていたし、それが描かれたことで、ブロックを崩すことの意味がより理解できたように思う。
スパイクを拾いまくるのは、ただ反射神経のいい選手だからというわけではなく、ブロックと連携したポジショニングが重要だということが、初めて理屈で理解することができた気がする。
それは、攻撃側から見れば、ブロックを崩すことは、フロアディフェンスを崩すことにもつながるということだ。


スパイカーの道を切り開く、ということの意味も、囮の重要性も、トータルディフェンスという考え方を知る前と後では、だいぶ理解の程度が深まった気がする。深まると言っても、もちろん素人の理解だから、底は浅いものだとは思うけど。


音駒戦では、これまで理解してきたことが、通じないような気がして、戸惑ってしまう。