米朝首脳会談中止の報道を見て

トランプ大統領が書簡の形で、6月12日に開催予定だった米朝首脳会談のキャンセルを発表した。
アメリカの方ではなかなか準備が遅れているという報道もあったし、ここ数日お互いにやめるぞという脅しを交わしていたし、首脳会談開催が決まったときほどの衝撃はないけど、やっぱりびっくり。

 

先週、北朝鮮は見返りなしにまず核廃棄という要求には決して同意しないと、米朝首脳会談のキャンセルもちらつかせた。
それに対して21日(月)に、ペンス副大統領がテレビのインタビューで「大統領を手玉にとれると思ったら大間違いだ」と反応。ここでアメリカとの取引をまとめなければリビアカダフィと同じ運命になるぞと脅し返した。
22日(火)には、韓国の文大統領と会談したトランプ大統領が、会談中止または延期の可能性を語った。でも同時に、トランプ大統領は、段階的ではなく一気の非核化が望ましいとしつつも、「物理的な理由」が認められる場合には条件付き(短期間で実施)で、段階的非核化に応じる姿勢を見せたという。
ポンペオ国務長官は、会談に向け準備してると報道されていた。

 

で、24日(木)にトランプ大統領から金正恩氏への手紙で会談キャンセルの発表。
核実験施設の爆破の数時間後のキャンセルの発表だったけど、北朝鮮は「米国に時間と機会を与え」対話継続の姿勢だという。

 

官房長官は、「重要なのは米朝会談の開催自体ではなく、核・ミサイル・拉致問題が前進する機会となることだ」と述べて、階段の中止に理解を示したという。

 

午後のテレビの情報番組では、コメンテーターらが、会談中止の理由やら、この先の見通しやらコメントしていた。

トランプ大統領の丁寧な手紙は、アメリカはこれだけやったのに北朝鮮が折れなかったのが悪いという、会談からこのままフェードアウトしたいトランプ政権のエクスキューズだという人もいれば、イランと北朝鮮の非核化でダブルスタンダードにならないよう政策調整をしてるのでは?という人もいた。

米朝の仲介役としてスポットライトを浴びていた韓国の文大統領にとっても、米韓首脳会談のすぐ後ということもあるし、この発表は痛手であることは間違いないんだろうけど、それを嬉しそうに語るコメンテーターもいて(嬉しそうというのは主観ですが)、何日か前の朝の情報番組で、米朝首脳会談に否定的なコメントをしていたコメンテーターの元外交官を思い出してしまった。

北朝鮮は制裁の緩和と事実上の核保有国として認められることを目指しているだけだ、という見方は極東外交の専門家の間では多数なんだろうか。

 

外交素人の一般国民としてはやっぱり、何れにしても話し合いをしなければ何も始まらないと思うんだけど。