ハイキュー!! 第301話 じわじわ 感想

前回は、烏野が3点リードの19・16で終わった。今回はタイトル通りに詰められて1点差の20・19。
研磨の中では、第1セットは落とすだろうけどギリギリまで烏野の攻撃のバリエーションを引き出して、第2セットからそれらを一つづつ攻略していこうとプランができてるのかもしれない。
猫又監督に言わせれば【ただただ烏の羽を捥いでみたくて仕方がない】研磨。
ここでいう烏は、烏野というチーム全体を指すのか、それとも特定の選手(といえば日向ってことになるんだろうけど)を指しているのか。東京合宿の頃の研磨なら、常に新しく進化する日向にだけ焦点を当てていたように思うけど、今はどうなんだろう。
ただ、烏の羽をもぐのに一番いい方法は決まってるような気がする。


天童さんがいう『「スパイクを拾われる事」が守備完成の最終段階じゃない』がどんな状態を指すのかよくわからないけど、烏野の攻撃の組み立てをになってる影山にとって超えるべき山になるだろう事は想像できる。
春高に来てからの影山はちょっとレベルが飛びぬけちゃってるような描写が続いているから、ここらでちょっと試練があってもいいような気もする。影山にとっては優勝まではすべて通過点のはずだし、セッターとしても多分とてもいい経験になるだろうから。


今回の表紙は、影山と研磨。最初の練習試合の時は、なかなか研磨に話しかけることができなかった影山だけど、その後の合宿中に少しは交流があったのか、今回は二人で普通に会話をしてるのが結構じんわり灌漑深い。会話の中身はともかくとして。

影山のプレイに引っ張られるように、乱れたボールを自ら素早く動いて速攻につなげた研磨に周囲はびっくりしたみたいだ。
そもそもセッターは固定式トスマシーンじゃあるまいし、試合の流れの中で動き回ってトスを上げるのなんてごく当然のことだと思うんだけど、研磨はちょっとそれをしただけで音駒の連中はもとよりフクロウも森然も奇跡でも起こったかのような反応だ。


影山が、乱れたボールから速攻までつなぐことができるのは、単にボールコントロールがいいからというだけではなく、乱れたボールの下に潜り込む判断の速さとそれに従う身体を持っているからだ、多分。で、脳が判断したことにそのまま従う身体は、月並みなことかもしれないけど、たゆまぬ努力、練習の積み重ね(もちろん持って生まれた身体能力もあるだろうけど)があるからだ。苦労を苦労とも思わないのが天才の才能のうちだと北さんが言っていた(うろ覚えだけど)通りに、多分片時もボールを離さないような日々を積み重ねたからこそだ。影山がそういう日々を積み重ねてきたんだろうということは、これまでの描写から十分想像できる。


研磨の今回のプレイはいつもは自分から動くことがない研磨だから周囲も驚いただけで、特別スーパープレイというものでもないんだろうと思うけど、練習でも試合でも見せたことのないようなプレイを連発するような展開は個人的にはあまり見たくない。音駒がAパスにこだわるのは、それなりの理由があるはずだ。


バレーボールは部活動としては定番だし、指導法や練習法なども定番メニューってのがある競技なんだと思う。試合の中で、相手の攻撃を受ける時の各選手の位置どりについても、全国大会に出るようなレベルのチームならどこでも、相手の攻撃の形に応じて適した守備の陣形を取るはずなんだと思うんだけど、そうではないんだろうか。
なんで音駒相手だと「打つところがない」んだろう。音駒は最初から守備がいいチームとして描かれてきてはいるんだけど、なぜ守備がそこまでいいのかよくわからないから、烏野の選手と同じようにイライラがたまってしまう。


それにしても、烏野は何度も猫相手の勝負はしてきているはずなのに、対策などを立ててきてないんだろうか。全国3本指の大砲にも5本指の大砲プラス多彩な攻撃にも耐えて打ち勝ってきたチームにしては、ちょっとふがいないような。決まるはずのところで決まらないからか、なんだかとてもリズムが悪いような気がする。
リズムに乗れないままドロドロの沼にはまり込んでいくような感じ。練習試合と公式戦では違うんだろうか。
でも、烏野はまだまだ雑なところのあるチーム、よく言えば未完成のチームだと思うから何かきっかけをつかめば、泥沼から抜け出せる潜在能力はあるような気がする。できれば、攻撃リズムの立て直しを、セッターとしてのステップアップとして影山くんに期待したいところだけど、これまでの試合で比較的目立たなかった日向がそろそろ表に出てくるのかな。