イスラエルのネタニヤフ首相の記事を読んで

報道によると、30日(月)、イランが秘密裏に核開発を進めていた「証拠」を、イスラエルのネタニヤフ首相が公表し、「核合意は嘘に基づいている」とイランを批判したという。
5万ページ超の文書と183枚のCDを並べ会見したらしい。イスラエルモサドテヘランで手に入れたものだという。
ネタニヤフ首相は、将来の核兵器開発のために密かに保管していたと主張、核合意に違反すると結論付け、トランプ大統領は、ネタニヤフ首相の主張を支持、イランの核合意を批判したという。

当のイランは、1日(火)、ネタニヤフ首相のプレゼンを「恥ずべき無益なショー」だと批判したみたいだ。

この大量の資料は、核合意よりかなり前、2003年まで実施した核開発計画アマドの関連資料で、専門家によれば、すでに国際原子力機関が報告したものが多いという。新たな発見というわけではなく、すでに知られてる資料ってことらしい。
トランプ大統領に、核合意からの離脱を促すためですらなく、トランプ大統領の離脱の決定を支援するためのプレゼンだと書いてる記事もあった。

このもうすでに広く知られているイランの過去の核開発計画について、こういうことがあるからこそ核開発を止めるための核合意でありそれは維持され続けなければならない、という主張はなるほどもっともだと思う。
でも、イスラエルの首相は、こういうことがあったからこそ核合意は廃棄して制裁を強めるべきだという主張みたいだ。

報道によればネタニヤフ首相は、国内通信最大手企業との自身の汚職疑惑を抱え、3月初めには、警察から事情聴取を受けているらしい。イスラエル警察は、2月には、別の2件の汚職疑惑で首相を起訴するよう勧告してるという。
どうやらネタニヤフ首相は、自らの足元がグラグラ状態のようだ。
報道記事の中で、政治的にコアな支持層に向けて、国を守ることができるのは自分だけだというメッセージを出し続けているのだという説明を読んだ時、古今東西権力者の考えることは大して変わりはないのだと、日本の状況を思い出してしまった。
合理的な説明ではなく説明のための説明を求めているコアな支持層にとっては、たとえそれがどんなに白々しい説明であったとしても、「説明」の形をとってさえいれば構わないのかもしれない。

29日(日)には、シリアの複数の政権軍基地がミサイル攻撃を受け、少なくとも26人が死亡、その多くはイラン人だという報道があった。この攻撃は、イランのシリアでの軍事的影響力拡大を懸念するイスラエル軍による可能性があるという。

イランの核合意を破棄したとして、そのあとはどうすんだろう。