ハイキュー!! 第288話 空腹の伝染 感想

旭さんは烏野のエーススパイカーだ。で、影山くんは烏野の正セッター。他のチームメイトよりも二人が絡むシーンがあってもいいと思ってたんだけど、これまであまりなかったように思う。月島や日向とは結構会話するシーンはあったような気がするんだけど。
これまでの試合で旭さんにスポットライトが当たること自体が少なかったせいもあるかもしれない。最初の頃に、旭さんと菅原さんでエースとセッターの関係が丁寧に描かれたためか、旭さんのセッターは菅原さんという印象も強い。
だから、この2人

(旭さんと影山くん)に関してエースとセッターという関係に光を当てて描かれることはこれからもないんだろうなあと思ってた。


(この先も このトスを打つ 1、2年・新しい1年が 羨ましいと同時に)  
(少し同情する)

影山のきれいな放物線を描くトスに、ゾクッとする旭さんのコマの後のモノローグだ。

試合最終盤でもなお美しい放物線を描くトス。二口さんの言う通りなら、この段階でもまだ完成していなかったタイミングをずらすスパイク。直前のスパイクは2枚ブロックに打たされるような格好でリベロに拾われている。スタミナが尽きかけてるのは月島だけではないはず。それでも影山は容赦なく、スパイカーに限界以上を求めているみたいだ。もう止まってしまいたいというところからの一歩を要求されてるような感じなのかなあ。
未完成のスパイクも含めて、この最終盤でまだ、もっとできるもっと打てるはずだと言わんばかりのトスを上げる。立ち止まることを決して許してくれないトスなんだろうと思う。だから、「同情する」という言葉が出てくるのかもしれない。

練習試合で黄金川は、影山のトスを「高すぎず 低すぎず 近すぎず 遠すぎない」機械のような正確なトスだと評していた。でも、今回のトスは、ただ「、、、きれいだなあ」。

白鳥沢戦を見た及川さんは、日向のことをトスを上げてみたくなるスパイカーだと言っていた。トスを上げたくなるスパイカーが存在するなら、逆にスパイカーが打ってみたくなるようなトスもあるのかもしれない。
もしそんなトスがあるのだとしたら、影山のこのトスはそんなトスだったのかもしれない。バテバテの終盤で未完成であろうタイミングをずらすスパイクを打つことを選択したのは旭さん本人だけど、思わず選択せざるをえないようなトスを影山があげたのかもしれない。技術的なこと、この場合だったら空中でためてブロックが落ちるのを待つスパイクに適したトスとそうではないトスに違いがあるのかないのかはわからない。けど、ヘロヘロの状態のスパイカーさえ、惹きつけられ誘われるように跳んでしまう、限界を超えてでも跳ばざるをえないような美しい軌道のトス。だったとしたら、旭さんの「同情する」は、もう少し違った意味もあるかもしれない。

いずれにしろ、旭さんの短いモノローグで、これまで旭さんが影山のトスをどんな風に見ていたのかはわかった。できるならもっと早くから知っときたかったけど。


試合の方は、旭さんのスパイクで27・28。烏野のマッチポイント。
コート内の連中の気持ち。北さんはなんでわかるんだろう。「スタミナも限界に近い中 半端ないプレッシャーと緊張」。ここまでは多分その通りなんだろう。でもそれに耐える段階は、多分もうとっくに超えていて、みんな次の1点を決める事しか頭にないみたいな顔をしてる。
次こそ決まるかな。