ハイキュー!! 29巻 見つける 感想(1)

今週は本誌が休刊なので、単行本の感想を。
第252話「後ろ盾」から第260話「必死」までの9話と番外編1話収録。

第1セット、アランのサービスエースで7・4と稲荷崎が3点リードしたところから始まり、23・23の場面で稲荷崎の強烈なサーブ。相手コートーの外まで大地さんが弾いてしまったボールを、影山がネットをくぐって追いかけて味方につないだところまで。
本誌を読んでいる時は、ぶっつけ本番の変人速攻もどきをぶち込んできた印象だけが強く残っていたから、なんとなく稲荷崎が余裕で遊んでるという感じがあったんだけど、まとめて読むとそうでもない。ここぞという時に多少無茶をしてでも相手に畳み掛けるような攻撃を仕掛けていく侑と、侑の無茶に付き合いながら、相手を冷静に見ている治のふたりが印象に残る。

第282話「メシ」で、日向のことをメシを食うみたいにプレイすると評した治は、259話で日向を見て「腹減ってくるなあ」と言ってる。日向も、木兎さんのように敵味方関係なく、周りの士気を上げるオーラを持ってるのかなあ。とりあえず、稲荷崎の中では今のとこ治だけしか特には日向を見てない感じなんだけど。


253話で、侑と治が、変人速攻のようなプレイを初披露した。双子の速攻は、治がライトの固定した位置から打ってくるものみたいだから、烏養さんの言うように単なるマイナステンポのスパイクで、日向・影山の変人速攻とはちょっと別物だと思うんだけど。

それでも、バレーボールという競技で死活的に重要な身長に劣る日向にとって最大の武器である変人速攻を、もどきとは言えぶっつけで相手に決められたとあれば、日向にとっては結構ショックなことじゃないかと思うんだけど、そうでもないようだ。

音駒との初練習試合で変人速攻を止められた時も、凹むことなくブロッカーとの戦いを楽しむかのようだったけど、今回も凹まない。宮城合宿乱入時、鷲匠監督に影山なしの存在価値を否定された時は、さすがに凹んだみたいだったけど、わりとすぐに立ち直り前だけを見つめ直した。

なんでそんなに簡単に前を向いて進むことができるんだろう。身長の問題はたぶんずっと解決しないまま、ことあるごとに日向の壁になって出てくるんだろうに、なんてたやすく立ち直るんだろう。と、疑問に思ったりもしたんだけど、たぶん日向本人に聞いても答えは返ってこないんだろう。

日向は、最初の3対3の時に「あんな風になりたいって思っちゃったんだよ」と言ってたけど、なんでか理由はわからないけど「思っちゃった」んだからしようがない。前に進むしかないんだろうなあ。

鷲匠監督が否定した影山なしの日向の存在価値を、全日本の監督は認めてるみたいで、凹まないことも込みで、日向のことを面白がってる。(鷲匠監督の否定は、自分の過去とも絡めての否定だから、単純な否定じゃないと思うけど)
何れにしても、この変人速攻もどきに日向がショックを受けてないように見えるのは、これがなければコートに存在価値がないと自分で言ってた頃と比べて、日向自身少しずつでも変人速攻以外のことができるようになってきたからでもあるんだろうと思う。