エルサレムとトランプ大統領の記事を見て(2)

報道された通り、トランプ大統領が、エルサレムイスラエルの首都だと認め、米大使館のエルサレムへの移転を発表した。
東京新聞朝刊に米政府方針のポイントとして「中東和平実現に取り組む」とあったけど、パレスチナ側が将来のパレスチナ国家の首都としてみなしている東エルサレムを取り上げるような、完全にイスラエル側に立った宣言をしといて、どうやって取り組むんだろう。

記事には【トランプ氏は「究極の取引(ディール)」を掲げて中東和平問題の解決に意欲を示してきた。具体的な和平案は明らかでないが、アラブ諸国を交渉に巻き込むことを模索しているとされる。】【しかし、アラブ諸国の自制要求を無視した今回の決定で、協力を取り付けるのは難しくなった。】とある。
エルサレムイスラエルの首都と認めることは、中東和平交渉の妨げになるという見方しか見かけないけど、パレスチナイスラエル和平を担当しているクシュナー氏も大統領のこの決定を支持してるという。当面大騒ぎになりパレスチナ側も交渉から離れるだろうけど、ショックが過ぎれば和平のプロセスが復活するという見込みらしい。停滞してる和平交渉に、ショックを与えて動かそうっていう目論見なんだろうか?

聖地、というものの重みが実感としてはよくわからないけど、イスラム教徒にとっては今回の決定は、聖地を冒涜することになるという。大統領やクシュナー氏が付き合ってるアラブ諸国の為政者層と力を持たない普通のイスラム教徒たちにとって、聖地の重みが同じなのかどうかわからないけど、大切なものを冒涜された怒りは、ショックが治れば交渉も前進するという計算なんて吹っ飛ばしてしまうような気がする。

 

ディールが売り物の大統領なのに、タダでエルサレムイスラエルの首都として認めるなんて、という皮肉な記事もあったけど、言われてみれば確かにそうだ。