ハイキュー!! 第281話 ハーケン 感想

双子にマイナステンポのスパイクを決められて14・12と、じわりと点差がつき始めるかな、というところで終わった前回。

「・・・なんか 崩れる時ってあっという間だよねえ」
というギャラリーの声が烏野の空気の全てのように感じる。旭さんのバックアタックを止めた侑がタッチネットで、烏野に得点。14・13。
2点差のまま17・15。侑のサーブは大地さんのレシーブがダイレクトで稲荷崎のコートへ返ってラッキーなポイントが烏野に入り17・16と1点差。

 

ここで、日向のサーブからのラリーが始まる。
第2セットは結構な点差で取られてしまったけど、予選もギリギリで勝ち抜いてきた烏野だから、選手たちのメンタルはそれほど凹んでないと思ってたんだけど、そうでもなかったのかもしれない。
双子の入れ替わり速攻は、メンバーのメンタルにだめ押しの1本になったみたいだ。点差だけ見ると、別に絶望的になる必要はないんだけど、押さなきゃならないはずの烏野が勢いに押されて受けてしまってるような。いつもはどっしり構えてる大地さんの表情が硬いのが烏野のイヤな感じを象徴してるような気がする。

ファーストタッチをダイレクトでセットした侑。スパイクに飛んだ治は烏野のブロックをひきつけてから、トスに切り替え、アランがバックアタック
稲荷崎はここが勝負どころだとわかってる。一気呵成に突き放しにくる感じがいいなあ。烏野はそれどころじゃないみたいで、本当にギリギリでついて行ってる。

双子が厄介なのは、治が侑の補完をするからじゃない(多分)。治は侑のプレイを、よく「ムチャツム」というけど、治自身も同じようにムチャをするみたいだ。同じ能力、同じ感性の2人。必ずしもいつも2人のムチャがシンクロするわけではないんだろうと思うけど、いったん波に乗っちゃうと面白いように速いテンポで相手を翻弄するプレイが繰り出される。影山くんが2人いるみたいな感じ?こうなっちゃうと手に負えない。普通なら。

(・・・お前に  これを言う日が来るとは)、、、思ってなかったかもしれないけど、感じてはいたんだろうなあ。

誰もが目をまん丸にする中(いつもは眠そうな国見の驚いた表情が意外に可愛い)、一人冷静に「ナイスレシーブ」。お前のくそレシーブをなんとかするぞ、から始まった日向と影山の烏野高校排球部。
宮城選抜合宿に乱入して、身の程を思い知らされて、でもそこでうだうだ悩まないのが多分日向のいいところで、「見ること」の大切さを知った球拾い経験。

この1本を上げたからといって、日向のレシーブ力が急激に上がったというわけじゃないと思う。なんたってレシーブは一朝一夕に身につくようなものじゃないと及川さんも言ってたし。まぐれといえばまだまぐれに近い1本だったのかもしれない。でも、この試合中も下がってる間しっかりアランの動きを見ていたようだし、たまたまそこにいて拾った1本じゃないんだろう。ただのまぐれではない。それが、「奇蹟などではなく 100本に1本1000本に1本であれ 掴みに行って掴む1本」なんだと思う。

このレシーブは、日向個人にとって上に登っていくための「足掛かり」になるかもしれないのと同時に、烏野にとってもこのゲームの流れを変える1本になるかもしれない。烏野にとって、この1本を上げたのが日向だというのも、意味があるんだろうと思う。稲荷崎にとってよりも、烏野にとって驚きのレシーブ。絶望しかけたところに、西谷さんでも大地さんでもなく、不意を突くような日向のナイスレシーブ。びっくりしすぎて笑っちゃうのは日向だからだ。びっくりしすぎて、反動をつけたように空気が変わったような気がする。

稲荷崎、特に侑にしてみれば、突き放したと確信した瞬間、相手に腕を掴まれた感じかもしれない。勢いをつけて突き放そうとした分、返ってくるのは反動のついたカウンターだ。
影山くんなら日向に上げそうだけど、誰にあげるかな。


今回やっと日向が主役に戻ってきたという感じだけど、意外に月島は集中してるみたいで、淡々とリードブロックに飛んでいる(双子のプレイにびっくりはしたみたいだけど)。決して崩されてはいないみたいだから、地味に頼もしい。
田中さんも、大耳にドシャットされたインナースパイクでしつこく攻めてる。フェイントも拾われたりしてるけど、多分まだまだ心は折れてないはずだ。影山くんに、何か声をかけてるけど何だろう。


烏野のカウンターが決まれば17・17。同点に追いつく。穏やかな影山くんも怖いけど、静かな日向はもっと不気味な感じがする。
レシーブの後は本家変人速攻で、さらなるびっくりを期待します。