ハイキュー!! 第280話 コンセプト 感想

バレーボールのチームとしての戦い方のコンセプトの違いが明確に示されたのは、白鳥沢・烏野戦だった。選手個々のパワーとセンスを高めることを最優先にチームを作っていた白鳥沢に対し、「守るべきスタイル」がないからこそ常に新しい戦い方を探して試行錯誤する烏野。
これまで登場したいくつものチーム。それぞれ特色があってそれがチームカラー、チームのコンセプトだったんだと思うけど、中でも白鳥沢の個々の高さとパワーへの頑固なまでのこだわりは、時代遅れと言われようと(多分)、際立っていたなあと思う。

今回のタイトルは、「コンセプト」。第2セットで、安全サーブを選択して応援団にブーイングを浴びた1年生ピンチサーバーの再登場から始まる。
中途半端を反省する14番理石に対して、監督がかけたのは「何か一つでいい 今日 挑戦しいや」
このチームも、監督の明快なコンセプトのもとにチーム作りされてるみたいだ。世界一のやつだって、ずっと同じことをやっていたら世界一から引きずりおろされる。「日本一にもなってへん俺らが 去年を・昨日を守って明日何になれる?」

スポーツに限らないんだろうけど、進歩っていうのはそういうものなんだろう。
影山くんじゃないけど「対応されたら対応する」を繰り返して、いろんな戦術や新しい技術が生まれてきたんだろうと思う。
成功体験に安住してたらいつの間にか競争のラストを走ってるっていうのは、よくある話だ。


「思い出なんかいらん」
ちょっと笑ってしまいそうな長い横断幕の言葉だけど、こう言い切るのは結構難しいことなんだろうと思う。全国2位という、すでに持てるものが、成功したスタイルを守ることなく常に新しいことにチャレンジしていくってのは、もともと何も持ってない者が上を目指してチャレンジするのとは、メンタル面で全く別物という気がする。
でもそれが稲荷崎のチームコンセプトで、それが裏目に出れば「不安定」と言われ、それがプラスに働けば「最強の挑戦者」と呼ばれる。


烏野も、同じように常に新しいことにチャレンジしていくチームだけど、それぞれの監督の(烏野の場合は烏養さんはコーチだけど)経験の差もあって、稲荷崎ほど確固としたコンセプトのもとでそれをしているとういうより、ちょっと自転車操業的(?)に、とにかく目の前のことに対応するために何でもやってみる、って感じがする。

 

宮ツインズのマイナステンポの速攻は、侑と治が入れ替わってもできてしまう。第1セット、侑が結構しつこく双子速攻にチャレンジし続けていた(記憶は薄いんだけど)から、二人とも大分こなれてきてはいたんだろう。それがここに来ても単なるマイナステンポのスパイクに過ぎないのかどうか、その辺はよくわからないけど。もともと治は、侑より器用そうだし、なんたって双子だし。
でも、13・12と逆転されて、「これ以上ノせると辛いぞ・・・!」ってタイミングでやられると、なんだか読者的にも勝てる気がしなくなってくる。烏野よりのギャラリーが、何より烏野メンバーが、嫌な感じの表情になってしまった。
これで14・12。
「対応されたら対応する それをサボった方が先へ進めなくなる」
影山くんが言葉通りにするためには、真正変人速攻で、なんとか逆に食らいついてそのまま抜き去ってほしい。ブロックもサーブも、調子が乗ってきてるのはよくわかったから、今度は本職のセッターとして、日向という武器を最大限生かしてほしいなあ。
双子速攻が付焼き刃だと、特に大耳に見せてやってほしい。

それにしても、旭さんのアウトになったサーブ、チャレンジシステムがあったらなあ。ほんのちょっとラインにかかってたような気がする。