NARUTOーナルトー   外伝ラスト、香燐の「分かってねーな」の一言(4)

サスケのことはきっぱり割り切ったのか?
それに対するカリンの答えは、「分かってねーな、、」「つながりってのは色々なカタチがあんだよ、、」

割り切ったとも、割り切れてないとも答えてない。水月は何がわかってないのか。いろんな解釈ができるのかもしれないけど。
カリンのサスケに対する思いは、そのコアな部分は変わってないんだと思う。
時の流れとともにカタチが少しづつ変わっていっただけで、サスケに対する思い自体は、そんな簡単に白黒すっぱり割り切れるようなものではないんだろう。

カリンは、サスケにとって多分精神的にボロボロの時期に行動をともにしてきた。五影会談襲撃まで、鷹のメンバーの前ではクールな表情を崩すことはあまりなかったけど、サスケの内面は表の態度とは逆に、強い感情が煮えたぎっていた。サスケのチャクラがそれまで感じたことがないほど冷たいものに変化していったことは、カリンのセリフで説明されていたけれど、多分サスケの落ちるとこまで落ちていった冷たい激情も感じ取っていたのではないかと思う。

冷たさがピークに達した時、カリンは刺された。
(サスケ、、アンタにとって、、)「ウチは、、」
刺された時カリンは、自分はサスケが必要としてくれる存在だという自負も、粉々に打ち砕かれたはずだ。
ただ、一旦は粉々になったサスケへの思いだけど、それでもきっとその欠片は心の中に残ってたんだろうと思う。

ダンゾウ戦の一部始終を見ていたカリンは、イタチがうちは一族を抹殺した理由も、ダンゾウが象徴する木ノ葉の里へのサスケの怒りも理解したのだと思う。
戦いの最中はカリン自身もサスケのために自分の能力をフルに使っていたから、考えてる暇はなかっただろうけど、サスケに刺された後カリンは木の葉に連行され収監されていた。かつて憧れたサスケが育った木の葉に収監されている間、サスケの生まれて育った里の雰囲気、里の空気感を狭い牢獄の中でも感じることができただろう。

一度砕かれた思いはもう同じ形には戻らないけど、木の葉に囚われてる間や戦争の後サスケと離れてから、サスケがいない中でサスケのことを色々な角度から考えることができたのではないか。カリンが最初に憧れたサスケ、強くかっこよくて日の当たる道を歩いていた頃のサスケから憎しみに囚われていた頃の精神的にはボロボロだったサスケまで、多分サスケのことを思う時間はたっぷりあったんだと思う。
「ウチはサスケが幸せに慣れりゃそれでいいんだよ」という言葉が自然に出てくるほどに、サスケのことを考えたんだろう。

カリンはサスケの理解者であり、理解者であるという自負を密かに抱いているのだと思う。
今のカリンのサスケに対する愛情は、行動を共にしていた頃とは違う穏やかな情に変わっているのだと思うけど、それでも昔のような思いが全くなくなったわけではないんだろう。

女にだって友情はあんだから、、というカリンの言葉は、友情があるから抑えなきゃいけないんだ、と言ってるようにも聞こえる。
サスケの幸せを願ってるし、その幸せはサクラとサラダがいなければ成り立たないものだとわかってるし、サスケに殺されかけた時(あの時サクラもカリン同様殺されかけた)からサクラの気持ちは他の誰よりもわかってしまうし、だからこその友情も感じる。(自分が取り上げたサラダのことも可愛くて仕方ないんだろうなあ)
それでも、サスケへの思いは白か黒かで割り切れるようなものじゃない。今はまだ、サスケのことを少しの痛みもなしに思うことはできないんだろう。サスケもいい加減情が深い人だと思うけど、そんなサスケに惹かれたカリンも、あまりそうはみえないけど、サスケ同様情が深いんだろうなあ。割り切るためにはもう少し時間がかかるような気がする。

カリンは、相変わらずの言葉使いだけど、昔よりいい女になったように見える。水月にはちょっとかわいそうだけど、もう少し待たなきゃならないんだろうなあと思う、多分。