ラッカ陥落の報道を見て(2)

先日のラッカ陥落の報道記事の中に、『「シリア民主軍」が、アメリカ主導の有志連合の空爆支援を受けながら、今年6月から本格的な攻略作戦を進め、・・』という一文があった。
それはそのまま、地上部隊の侵攻の前に空爆をしたんだなと理解して読み流した。
単なる単語として読み飛ばしてしまった『空爆』が、ラッカの街にどのような変化をもたらしたのか。その時は、全く想像しなかった。

ラッカには、かつて30万の人々が住んでいたという。2014年に「イスラム国」の支配下におかれた時、数万人が逃げ出し、その後市民の処刑などもあり、住民は25000人に減ったという。
約5ヶ月に渡るアメリカ主導の空爆で、水道、電気は破壊され、街はひどい状態みたいだ。ネットで見たラッカの今をドローン撮影した映像には、ところどころ瓦礫が山になった道の両側に、ほとんど崩れかけてるものから、かろうじて外観は残ってる4、5階建ての建物が並ぶ光景が映されていた。無傷の建物はないみたいだ。
アメリカは、基本インフラを元に戻すのを支援する約束をしているというけど。


先日読んだネットのニューズウィーク日本版の記事(北朝鮮への軍事力行使関連の記事だったけど)によると、中東では毎日100〜200発のペースで誘導弾が使われていて、2014年8月以来アメリカ軍は、誘導兵器を54000発以上使ってきたという。(だから誘導兵器が不足してるという記事だった)
3年と2ヶ月で5万4千発。何とどう比較すればいいのかわからないけど、「イスラム国」が支配していた街のその後の映像を見れば、少ない数字ではなかったんだろうと思う。瓦礫のすべてが空爆によるものではないにしろ。


イスラム国」の崩壊の報道を見て、それはテロとの戦いの終わりではなく、むしろテロが世界中にさらに拡散するのかもしれないという可能性の方に目がいってしまったけど。戦いの現場となった多くの街は、文字通り廃墟の中から復興しなければならないんだという当たり前のことにはまるで目がいかなかった。
いろいろな報道を見ると、その復興も、宗派間の対立が残る地域もあるようだし、「イスラム国」絡みの報復の恐れもあるみたいだし、テロ組織が壊滅したというわけではないし、あとはもう上昇するだけって感じではないらしい。