なんとなくうちはサスケについて思った事

幼い時に、実の兄の手で両親はじめ一族全員を殺害されたサスケ。「ナルト」の前半はサスケの復讐譚が物語の重要な柱の一つでもある。
サスケは人によって好悪がはっきり分かれるキャラクターだと思う。木ノ葉の里の仲間にも理解されることのなかった復讐にとらわれて、いわゆる闇落ちしていくサスケは、物語の後半には過去の仲間も現在の仲間も手にかけようとさえした。


一族抹殺の日から、サスケは兄への復讐を誓い、そのためだけに生きてきた。


サスケは、両親を失った悲しみにしっかりと浸ることができたんだろうか。突然に、一族全てを兄イタチの手により奪われて、血溜まりの中に倒れる両親の死体を目の前にして、死の恐怖に囚われて逃げ出した。
回想シーンのサスケは、イタチの後を追いかけイタチにクナイを放っている。一旦は恐怖に逃げ出したものの、悲しみを感じる間もなく、イタチへの怒りが爆発し、イタチが里を抜けた後は、イタチへの憎しみと復讐心に心を占められてしまった。

本当に突然、両親を奪われたサスケは強い憎しみと復讐心を支えに生きていったんだろうと思うけど、大切な愛する人たちを失った悲しみはどうだったろう。父フガクと火遁の術を修行した小さな桟橋に一人座って水面を見つめるときに、悲しみを感じる事もあったんだろうか。それとも、悲しみの感情は、すぐに憎しみに上書きされてしまったんだろうか。


サスケは、たった一人残されたことで、一族全部を背負ってイタチの罪を裁く役割まで負わされた。サスケ自身にその認識があったかどうかはわからないけど、復讐を遂げようとするサスケは同時に裁く人でもあったんだと思う。えらく重い荷だったと思う。


サクラが中忍試験を前に自信を失いかけていたことにすぐに気付き、さりげなくフォローしたり、サスケは本来他人の些細な感情の変化も感じ取ることのできる子供だった。神経の細やかな繊細な子供とまでいうのはちょっと違と思うけど、感情の豊かな子供だからこそ人の感情の機微も気づけたんだと思う。

 

そんなサスケが、両親の死を十分に悲しむことができなかったとしたら、と思うと、それはとても痛々しい。