NARUTOーナルトーのラブシーン

単行本全72巻に及ぶ、長い物語の「NARUTOーナルトー」。主人公のナルトのことをずっと思い続ける女の子も登場するし、恋愛絡みのエピソードがないというわけではないけれど、これといったラブシーンは思い浮かばない。
その中で、物語終盤N0685『ありったけの、、、!!』のラストシーンはとても印象に残っている。


最後の強大な敵カグヤによって、一人だけ異空間に飛ばされてしまったサスケ。オビトとサクラの二人が力を合わせてサスケを連れ戻そうとするエピソード回だ。
このエピソードのラストに、エネルギーを使い果たして倒れかけたサクラを、ようやく戻ることができたサスケが抱きとめるシーンがある。
後ろに倒れかけたサクラを右腕で抱きとめるサスケのコマに並んで、サクラを見つめるサスケの右目のコマとサスケを見上げるサクラの左目にコマ。
二人は言葉をかわすことはないんだけど、まさに目は物を言う。

サクラは初めて登場した時からサスケ一筋で、その思いをまっすぐにサスケにぶつけてきたけれど、サスケがあからさまに自分の思いを表に出すことはなかった。ちょこちょこサクラは特別な存在なんだろうなあ、と思わせるシーンは里抜け前にあったけど。

そんな中で、この目と目のシーン。

サスケは下手をすれば異空間に一人取り残され死んでいたはず。サクラは、愛する人を助けるためにギリギリテンパった状態でありったけの力を出した。
二人ともギリギリの状態の末、サスケが戻ってきて、一瞬にして緊張が解けた瞬間にぶつかり合う視線。

 

全然関係ないんだけど、この3コマ(サスケが抱きとめる、サスケの目、サクラの目)を見ると、キアヌ・リーブス主演の「スピード」という映画(結構古いかも)のラストシーンを思い出す。
暴走する地下鉄の電車に取り残されたキアヌ扮する警官とサンドラ・ブロック扮するヒロイン。ギリギリで助かった後でサンドラが、異常な状態で結ばれた男女は長続きしない、という(ちょっとうろ覚え)、このセリフを思い出してしまう。

 

サスケとサクラのこのシーンは、キスシーンでもないし抱擁シーンでもないし、告白シーンでもないんだけど。ただの視線の絡み合いが、妙にエロティックで、サスケのサクラに対する感情が、一瞬だけ表に出てしまったというような感じだった。
これはやっぱりラブシーンだと思う。