BORUTO ーボルトーNARUTO NEXT GENERATIONS 第21話 「サスケとサラダ」 感想

NARUTOーナルトー外伝〜7代目火影と緋色の花つ月〜の、第5話と6話の2話分。
久し振り(サラダにとっては物心ついて以来だから初と言ってもいいかもしれないけど)の父と娘の再会のシーンから始まり、サスケの不在の理由が回想で挟まれ、暁を名乗る新たな敵の本格的な登場、サクラが時空間忍術で連れ去られるまでが描かれた原作をほぼそのままなぞる形だったけど、細かいところで原作にはないシーン、セリフが追加されていた。

サラダが、サスケの不在と本当の母親についてサスケを問い詰める場面、それまでの不満や不安を興奮して一気に吐き出したサラダに、サスケは一言「お前には関係のないことだ」と答える。原作ではその次のページで、回想の五影会談が描かれ、サスケの長い不在の理由が明かされる。アニメでは、五影会談ではなく、サスケとナルト二人の会話シーンに変えられていた。
と言うより、(原作で描かれた)五影会談の終わった後に部屋に残ったサスケとナルトの会話、という雰囲気のシーンだったと思う。
原作では、サスケの極秘任務自体に焦点が当てられていたのに対し、アニメでは、残される娘サラダの方に焦点が当てられて描かれていたように思う。

ナルトは、何も知らされず残されるサラダのことを思い、サスケにサラダにだけは任務のことを話すよう言ったけれど、サスケはそうしない。不安にさせるだけだ、というサスケの短いセリフで、長く危険な任務になるかもしれないことを考えると、幼い娘に不安の種を残したくないという親としての思いが十分に伝わる。このセリフのおかげで、「お前には関係のないことだ」というサスケの、あまりに冷たい突き放したような言葉の裏には、不器用な表現しかできないけれど娘のことを真に思うサスケの親としての愛情があるのだとわかる。
アニメでは、サスケのこの「関係ない」発言の後、チョウチョウのサスケに対する「デリカシーに欠ける」と憤慨したセリフが追加されていた。サスケの極秘任務のことも、なぜサスケがサラダに何も答えられないのかも知らないチョウチョウのこの反応が追加されることで、娘にすら本当のことを話せないサスケの忍としての孤独な生き方が強調されたような気がする。
回想の会話のシーンで、ナルトに、恨まれることになるとも言われていたけど、それでも、それがサスケの愛情の表し方なんだと思うと、なんだかイタチのことまで思い出してしまった。(NARUTOーナルトーの頃からいらぬ誤解を受けやすい不器用な面のあるサスケが、その点はちっとも変わってないんだなあ、というのもちょっと笑ってしまった)


原作との違いで言えば、サクラとシズネの会話もアニメでは結構追加されていた。
原作では、サラダの写輪眼開眼の時期について特に描かれていなかったから、サスケに会えるという感情の高まりで開眼したのかと思っていたんだけど、アニメのこのシーンで、かなり以前から開眼していてサクラも気づいてることがわかった。
このシーンでは、サクラがサスケの過去のことについてサラダに何も話していないことも明かされた。木ノ葉の敵だったこともあるサスケの過去をサラダが知ったときのことを不安に思うというサクラに対し、今のサスケは全く違うのだからサラダを信じろというシズネ。

原作では、サスケの過去についてサクラがどこまで知っているのか、どう思っているのか特に描かれていなかったけれど、アニメのこのシーンを見る限りでは、単純に木ノ葉の敵だった頃として捉えてるみたいだ。もしサクラが”イタチの真実”を知っているなら、単純に一言で「木ノ葉の敵」なんて言葉では語れないだろうから、このセリフからすると、サクラは案外何も知らないのかもしれない。だとしたら、サスケはどこまでも孤独を抱えていく人なんだなあと思うけど、一方でサクラの愛情をしっかり感じているからこそ、孤独に耐えて生きていけるのかもしれないなあとも思う。

今回の回想のナルトとサスケの会話のシーンで、サスケは極秘任務について、償いの旅でもあると言い、ナルトは、もうお前を恨んでる奴はいないと答えた。

誰も恨んでないというナルトの言葉と、サクラの「木ノ葉の敵」という言葉から、木ノ葉でのサスケの評価がなんとなくわかるような気がする。
ただ、サスケがいう”償いの旅”には、ナルトやサクラが思ってるような(と言っても、はっきり原作にどう思ってるのか描かれていたわけではないから、二人が多分思ってるだろうと自分が想像してるだけなんだけど)”償い”とは、異なる意味もあるのだろうと思う。
”革命”で全てを切り捨てようとして、結局は切り捨てることができなかったサスケだから、うちはの生き残りとしての思いやイタチへの思いも”償い”の中には含まれているような気がする。


ちょこちょこ原作とは異なるセリフなどがあったアニメ版。今回はサスケの過去について、サクラの捉え方もわかったし、結構いろんなことを考えた回でした。