ハイキュー!! 27巻 繋がれるチャンス 感想

春高、烏野高校の1回戦、第1セット1・3から試合終了までの9話分が収められている。
試合前、今は緊張していないとえらく冷静だった影山が、立ち上がり、今までにない巨大な会場の高さに適応するために、第1セットの半分くらいを費やすエピソードから始まる。
公式戦でこんな調整を強いられるのは多分初めてのことだし、どうなるかなあと若干心配していたけれど、影山はいたって冷静で、1本1本トスをあげるたびに微調整を繰り返していった。烏野としてもそれは了解済み事項だったみたいで、チームメイトも落ち着いて対処していた。

2年連続出場の相手チームは、初出場時の”気がついたら帰りのバスの中”状態は絶対繰り返さないという気持ちでまとまってるみたいで、最後まで諦めないプレイを続けてた。

今はあまり使われない珍しいプレイとかもあったけれど、結果としては、危なげなく終わらせた試合、という印象が残る。月島も日向も積極的に使いつつ、決めるところはエースの旭さんがキッチリ決めるという感じで、本当終わってみれば危なげない試合。田中さんは、打つ方で決めるというより、つなぐ方で目立っていたかもしれない。

初出場にもかかわらず、烏野のメンバーは、終始落ち着いていたように見えた。日向に至っては、青城との最初の練習試合でビビリまくりだった頃の面影などまるで無く、春高の1回戦と言うより地元で練習試合でもしてるのかというようなノリだったように思う。怖いものなしの日向よりも、ビビリながらも決める日向が結構好きだったから、その辺はちょっと残念な気もする。
何れにしても、キッチリ決めた点差通りの試合、っていう感じがする。烏野メンバーの試合後の喜び方も、そんな感じだったし。

体育館のサイズに適応するまでは、影山くんのモノローグも適宜描かれていて、このままいけばいいなあと思っていたんだけど、なかなかそうもいかないみたいだ。

ここのところの試合の場面を読んでいる時よく感じるのは、まるでテレビの画面で試合を見ているようだなあということ。特に春高は、テレビ中継用のアナウンサーと解説者も登場するから、一層その印象が強くなった気がする。

もう少し戦ってる選手の心の動きを選手自身の言葉で語る場面があってもいいのになあ、と思う。
相手校の選手については、わりと丁寧に描かれていることが多い気がするんだけど、烏野サイドの特に主役級の人物の心の動きがよくわからない。
第234話「アジャスト」で、コート上の空間を3次元座標軸で分割して表したコマは、モノローグなどはなくても、影山くんの空間認識のイメージが分かりやすく伝わってきて、かっこ良かったんだけど。