「ナルト」のサスケと「訪問者」のオスカー(4)

ナルトとの最後の戦いが終わり、サスケが幼い頃のナルトを回想するシーンの中に印象的な2コマがある。

 

「それからお前を見る度にどんどん気になるようになっていった 他人と繋がろうと必死なお前を見ていると オレの家族を思い出すようになった」「そしてなぜだか安心したんだ」とほほえむ幼いサスケのコマと、「・・・だがそれは、、、同時に弱さだと思った」と笑顔が消え下を向くサスケのコマが並んでる箇所。

笑顔と、下を向く表情の2コマなんだけど、入れんの表情の変化が映像として想像できるような気がして、とても印象に残っている。

ナルトの姿に家族を重ねて微笑んだサスケ。ただの子供として守られていた頃の記憶に戻ることで、穏やかで安らかな感情が自然とこみ上げて微笑んだというような表情だった。
その微笑みが次の瞬間、消えてしまう。サスケは、家族に守られて安心感に包まれた優しい感情を、自分の弱さだという。下を向くサスケの表情は、まるで親に叱られた子供のようだ。
けれど、それは誰かに叱られたわけではなく、サスケが自分自身に枷をはめたからだ。多分。

この時のサスケは、家族を思い、ナルトに家族を重ねて見るような優しい穏やかな感情を、復讐のために強くならなければならないという枷で塗り込めようとしてるみたいで痛々しくさえある。

 

多分、こんな瞬間はサスケに幾度となく訪れたんだろう。

この2コマのサスケは、アカデミーの組手の授業でナルトを組み伏せた時とそれほど時期が離れてないと思う。だとすれば、憎しみに満ちた表情をしたあの頃のサスケに、時にはこのコマで見せたような笑顔が浮かび、すぐに消えてしまう瞬間があったということになる。

一族を失う前のサスケは、むくれた次の瞬間にパッと輝くような笑顔を見せる、無邪気で表情が豊かな子どもだった。ナルトの姿に家族を思い出して、思わず笑顔になるサスケが、元々のサスケなんだろうと思う。

 

サスケは笑顔を途中で止める子どもになっていった。

 

サスケが自分にはめた枷は、イタチによって与えられた「裁く人」という役割だったのだと思う。サスケ自身は、そんなこと全く意識してないだろうけど。