他の国家戦略特区ってどうなってんだろうと、加計の問題を見ててちょっと思った

加計学園問題で、国家戦略特区の諮問会議委員の先生が、「一点の曇りもない」議論を尽くしたのは議事録を読んでもらえればわかるという。
一応読んでみたけど、曇りがないのかどうか自分にはよくわからなかった。

獣医学部の新設を50年余り規制してきたのは、農水省は獣医師の需要は足りてるし将来的にも不足する見通しではないとしてきたからだという。獣医師の養成には6年かかるし、一人当たりの費用も千数百万円と高額で、私学助成も膨大にかかる。だから、大学の定員で抑制を図るのが合理的だと文科省は判断してきた、と前川さんも月曜日の国会で説明していた。


諮問委員は、入り口で規制するのではなく、獣医といえども市場の競争のもとで需給を調整させるべきという。国家試験でふるいにかけられるし、競争があれば優秀な獣医は残るし優秀でない獣医は出て行くから質も向上、医療費も下がるだろうし、みんなハッピー、ってことらしい。


諮問委員の先生方が言うように、獣医師だって市場で需給を調節するという考え方もあるんだろうし、それはそれで議論をすればいいと思う。ただ、前川さんが行政が歪められたと言ったのは、それとは別に、4条件が満たされているかの検討が十分にきちんとされないうちに、加計学園しか選択肢が残らないように決定されてしまった過程のことだと思うんだけど。

 

議事録を読むと、新しい需要の分野の話題が出ても、既存の学部で対応できるなどの反証が文科省からされると、それ以上議論が深まることもなく次の話題がまた出され同じように説明され、の繰り返しという印象だった。専門用語が散りばめられた専門家の説明などがあるのかと思ったら、そんなこともなかったのは意外だった。

結局、議事録を読んでも4条件がクリアされたのかどうかはわからなかった。でも諮問委員の先生は、議事録を読めばわかる、と断言してたし、もっと丁寧に読めばわかるのかもしれないけど。多分もう読まない。

議事録を読んで一番印象に残ったのは、法科大学院での失敗があるからか、ガンガン獣医学部を新設した場合に、高い学費を払って6年も勉強した挙句、獣医が溢れていて仕事がないという状況になったら、それは許されないと考えてるらしい文科省に対し、そんなのは獣医学部を選んだ自分の責任だと切り捨てる諮問委員の考え方だ。
根本的に考え方が違うからこそ、議論が必要なんだとは思うけど。