ドイツの「通信アプリ監視」に関する法案通過の記事を読んで

土曜日の東京新聞の朝刊に、「通信アプリ監視 独で容認」という見出しの記事が載っていた。記事によると、ドイツ下院で、22日、「警察がテロなどの犯罪容疑者のスマートフォンの通信アプリにウィルスを感染させ、ハッキングして傍受することを可能にする法案を可決した。」という。通信内容を暗号化するアプリを通じてやりとりをするテロリストに対応するための法案だと、法案に賛成の連立与党は主張。「端末の読み取りには裁判所の許可が必要。対象は脱税やスポーツの八百長、虚偽の難民申請をそそのかす犯罪も含まれる。」
この法案は、「別の内容の法案に後から追加する形で提案され、国会での十分な説明と議論がなかったとされる。」そうで、ドイツ弁護士連盟は「プライバシー侵害につながる法案を、他の法案の修正という形で意図的に隠し、議論をせず急いで通過させた」と批判しているという。
記事には「これまでは、重大な犯罪を起こす疑いのある容疑者の通話やショートメッセージサービス(SMS)は監視できたが、通信内容を暗号化するアプリを通じたやりとりは監視できなかった。」という。

ドイツの国会での十分な説明と議論のなさという時の「十分な」がどの程度なのかわからないけど、異例な形で強硬に採決されてしまった「共謀罪」を思い出す。

ローンウルフ型のテロをすべて防ぐことは、ほとんど不可能な気はするけど、ネットの世界で個人の監視を強めることで防げる犯罪はあるのかもしれない。
情報は、私的なものと犯罪に関するものと色分けされてるわけじゃないから、監視を強めることで、当然プライバシーの侵害につながるという批判は出てくるんだろう。
監視による人権侵害と監視によるテロ防止のバランスをとらなければならないというのはわかるけど、ネットの世界の監視なんて国民一人一人に関わることなんだから、それこそ十分な情報のもとで一人一人が、テロなどの犯罪を防ぐために何をどれほど犠牲にしなければならないのか、じっくり考え、国会では飽きるほど審議しなければならないんだと思うんだけど、ドイツでも日本でもそれに関連する法案(日本の方は今回は直接ネットの監視に関するものではないけれど)が、同じように審議不足と批判される中通ってしまったみたいだ。

なんか変な感じ。