ナルト  No.590 お前をずっと愛している 感想(2)

サスケは、イタチの苦しみを知らずに平和を謳歌する木ノ葉隠れの里への復讐を誓ったけど、サスケ自身もかつてはその輪の中にいた。おれをこんな風にさせたのは兄さんなんだぞ、とイタチを責めて、木ノ葉を許さないと繰り返すのは、心のどこかでイタチに許されることを望んでいたのかもしれない。

サスケがイタチに許しを求める一方でイタチは「お前はおれをずっと許さなくていい」と言った。
イタチの思いがどうであれ、イタチが幼いサスケから父母を奪い、サスケ1人に一族虐殺というイタチの犯した罪を罰する重い役割を担わせてしまった。イタチはサスケに裁かれたかったのかもしれないと言ったけど、ここで「許さなくていい」なんてことを言うってことは、自分の罪はゆるされるものではないと思っていたのかなあ。一族に関しては、相反する複雑な思いを抱いていたようなイタチだったけど、そこまでの覚悟がなければ、出来なかった任務だったのかもしれない。

サスケと戦った後に「これで最後だ」といった顔は、優しかったお兄ちゃんに戻ったようだった。ここで「愛している」と言うイタチは穏やかで晴れやかで、もう本当に何一つ思い残すことはないという顔をしてたように思う。
イタチは、サスケから父母を奪った瞬間から、サスケの成長を父母に代わって負うことになった。でも、ここで「愛している」といったイタチがサスケに見せた顔には、イタチが負ってきた父との約束や犯した過ち、罪の重さ、いろんなことから全て解放されて(本当はもう一回死んでる人だから、現生から解放されてるのは当然なんだけど)、ただそのままのサスケを愛しているという幸せに溢れてるようだったとおもう。
イタチはサスケを変えられるのはもう自分ではないと言ったけど、これまで頑なに色々な繋がりを断ち切って、自分の内に内に向かって憎しみを追い求めていくようだったサスケの心の固いガードを解いたのは、ただそのままのサスケを愛してる、と言ったイタチだった。

穢土転生の術というのは、生と死を弄んでるような感じがして、ほんと禁じ手だろうと思うんだけど、このイタチとサスケに関しては、カブトに感謝でしたね。