ハイキュー!! 第234話 アジャスト 感想

日向が100%機能しないと烏野は勝負できない。

だから、影山の照準が合うまで、みんなでなんとか持ちこたえなければならない。照準を合わせられないって可能性は、みんな露ほども頭にない、多分。ことさら言葉にはしないけど、無意識レベルで絶対の信頼を影山のセッターとしての能力においてるんだろう。そういう意味では、影山が烏野の基礎から立つ太い軸の1本であることは間違いないんだろうな。


影山くんの調整に時間がかかるだろうことは、烏養さんはじめチーム共通の認識だったようだ。東京体育館の高さと広さについては、ミーティングで事前学習済みみたいですね。ハイキュー!!のなかでは、事前のミーティングなどが描かれたことはほとんどないけど、できたら、こういう初対戦の相手とかは特に、分析と対策のようなシーンを見てみたいなあ。

影山くんがすごいなあと思うのは、本場の試合中での調整を余儀なくさせられたにもかかわらず、焦ることなく(少なくともそう見えない)調整していけることだ。事前に調整が必要なことは情報としてあったにせよ、初の全国、負けたら終わりの3セットマッチで、おまけに一番厄介な日向とウォームアップで合わせることができないというハプニングがあった。普通ならそれだけで、かなりプレッシャーになって焦りにつながると思うんだけど、まるで焦らない。どういうメンタルしてるんだろう。
自分の技術に対する信頼に加えて、その技術に対する正確な評価を影山自身が下してるんだろうなあ。1本あげるたび、天井を見上げてたのが印象的。でも、そういう仕草も、観客からすれば、一年坊主が緊張してる様子、にしか見えないのかもしれない。中継の解説者の、影山くんにミスが続くのは珍しい、という言い方は、紙の資料だけではなく実際に影山の試合を見ての言葉に聞こえる。少なくても3本指スパイカーの牛島擁する白鳥沢戦はみてるんだろうな。描かれてる限りでは、日向との速攻は4本目でドンピシャ、日向へのトスに関する限り調整に要したのは3本ということになる。天才と3って、なんか関連あるのですか。

緊張はしてないだろうということくらいしか、影山くんのメンタルは測れないけど、空間認識のイメージはこんな感じなんですね。
影山くんにはコートが、こんな風に見えてるんだ。細分化した縦と横と高さの3次元空間の中で、人とボールが動いてる。ネット際の相手チーム2人は、取り敢えず影山くんの認識範囲内にあるみたいだけど、コートのどの辺までこの瞬間に認識範囲に入ってるんだろう。やっぱNHKスペシャルでCGモデルとかやってくれないかな。
東京に着いたときから、平静過ぎるんじゃないかと思えるほど平静な表情しか見てなかったから、本当にアンドロイドになってしまったんじゃないの、と不安に思ってたところで、相手の煽りにピクッとする、プライドを刺激された単細胞的反応の表情を見ることができて、なんとなくホッとしてしまった。でも、そのすぐ後、相手の煽りと日向の切り返しを逆手にとってレフトにあげたのは、さすがですね。


県予選決勝では、立ち上がり、烏野メンバーはほぼ全員がかなり緊張してたけど、今回はそういう緊張はなかったみたいだ。同時に何チームも同じ空間で試合をやるから、センターコートで一試合だけというのとはやっぱりメンタル的にも違ってくるのかな。

 

バレーボールの試合を見ていて、自分が一番緊張するのは、ピンチサーバーがサーブをする場面かもしれない。セットポイントやマッチポイントの場面は当然なんだけど、そうでなくてもよほど点差があいてるとき以外は、ドキドキする。見てる方ですらドキドキなんだから、打つ方はどれほどの緊張感なんだろうと、いつも思う。
高い次元に行けば行くほど(選手個々の技術にしても、試合のレベルにしても)、ほんのわずかのミスが命取りにつながるというのは色んなスポーツを見ていても感じる。そこで必要とされるメンタルコントロール。口で言うのは簡単だけど。
山口、強くなったなあ。心が落ち着くのを待つんじゃなくて、落ち着かせる。そのためのリセットの視点、の説明のところは具体的でわかりやすかった。(そういえば、なんかの漫画にあったなあ。舞台上であがってしまいそうになる自分を落ち浮かせるために、客席に知ってる人の顔を探す場面。なんだったろう。日向じゃないけど、主人公の顔も場面もぼやぼやとして思い出せない。あれもリセットの視点というやつだったのかな)
経験豊富な選手なら無意識でやってそうなことだけど、経験不足を補ってくれる助言があるってありがたいですね。

 

1セット半ばまでかけて、影山くんの調整完了。「お待たせしてすみません」って言い方には笑っちゃうけど、本人としては「すみません 少し時間貰います」からの当然の言葉の選択なんだろうなあ。ちゃんと言えるようになったってだけで、成長したねって思ってしまう。コミュニケーション能力に関しては、評価のハードル低いです。

日向の速攻が決まってブレイク、13・15。こっからサクッと反撃か?


・・・春高ポスター、今年は影山くん単独ですね。なんて綺麗な手。と、深爪。これだけ深爪だと、爪切りじゃ危ないってのわかる。影山くんにとってヤスリは必需品なんですね。