南スーダン、駆けつけ警護の命令は出たけれど

11月16日付け東京新聞の一面は、自衛隊南スーダンPKO活動に駆けつけ警護の新任務付与を閣議決定した件についての記事だった。範囲は、首都ジュバの周辺で、警護対象はジュバ市内の大使館関係者ら在留邦人20人。他国の軍人の警護は想定されない、そうだ。同時に、他国軍と一緒に活動拠点を守る「宿営地の共同防護」も新任務として付与。

新任務が付与されるのは、陸上自衛隊の11次隊、約350人。うち約60人が、駆け付け警護と宿営地の共同防衛を担う警備部隊で、残りは施設部隊。主要な武器は、拳銃や小銃、機関銃など。民生品の「ウェアラブルカメラ」も携行し、現場映像を記録、武器を使用した場合、武器使用基準に逸脱してないか検証するのだという。「長距離音響発生装置」も活用、催涙剤の使用も検討してるという。「長距離音響発生装置」とは。ソマリア沖アデン湾の海賊対処活動で使用実績がある、不快な音を出して相手をひるませる効果を狙うものだそう。

南スーダンの現状がPKO5原則を満たしてるのかどうかも議論されるとこみたいだけど、今回の決定に際して、PKO5原則を満たしていても「有意義な活動を実施することが困難な場合は、撤収する」と加えられたそうで、安倍首相も、「撤収を躊躇することはない」と国会で述べたという。

国会での、戦闘なのか衝突なのか論争は、人の命がかかってることを本気で議論してるのかどうかすらわからなくなってしまうような不毛な論議だったと思うけど、その時から政府の見方は全然変わってないみたいで、ジュバ市内の治安は比較的落ち着いているという判断で、新任務の付与を決めたという。
政府はそういうけど、報道によると、国連のディンガ事務総長特別顧問は、先週の記者会見で、「ルワンダを思い起こさせる」「ジェノサイドに発展する強い危険性がある」などと指摘したという。
東京新聞に、『会見でディンガ氏は、ルワンダとの共通点として、民族間の対立をかき立てるような言説が流布され、ナタなど身近にある刃物で市民が殺しあう状況があると指摘する。」とあった。
もしここで懸念されてるようなことが起きたら、自衛隊は対処できるのかな。7月の武力衝突のさいは重火器も使用されたというけど、自衛隊の装備は万全なんだろうか。
ウェアラブルカメラをつけて武器使用基準を念頭において、武装勢力か、もしかしたら政府軍かもしれない相手方と交戦して、押し寄せてくるかもしれない住民を保護しきれるんだろか。


そもそも現在のPKOは、5原則が通用するような形ではなくなってるという。紛争地での武装解除などの専門家である東京外国語大学の伊勢佐賢治教授のインタビュー記事を読むと、5原則って一体なんだ?って気になってくる。