コロンビア大統領のノーベル平和賞の記事を読んで

先週の金曜日、今年のノーベル平和賞の受賞者が発表された。コロンビアのサントス大統領だ。左翼のゲリラ、コロンビア革命軍FARC)との50年以上に及ぶ内戦を終わらせるための、交渉による和平プロセスを進める努力が評価されたという。


FORCの最高司令官とサントス大統領が和平合意の署名したのが9/26。国民投票でその和平合意が否決されたのが、10/2。ノーベル平和賞の発表が10/7。
和平が達成されたことに贈るのではなく、達成に向けての不屈の努力に対して贈られるのだろう。
ノーベル平和賞は、何か成し遂げられた成果に対して贈られるというより、達成するためにこれからも頑張り通すための勇気づけ、のように性格が少し変わってきてるらしい。
そういえば、オバマ大統領も核なき世界を宣言したんだ。


ノーベル平和賞の発表後に、FARCは、和平合意の再交渉を進める考えを示した。その後の報道によると、サントス大統領は、コロンビア第2の左翼ゲリラ、民族解放軍(ELN)と27日から和平交渉に入ると発表。FARCとの再交渉は、政府と、FARC、対ゲリラ強硬派を巻き込んだ形で進める見通しだという。

和平合意が否決された背景には、国民の間の処罰感情の強さが挙げられるけど、コロンビアに残る大土地所有制の問題も、和平の大きな障害になるかもしれないという。

今日の朝刊に、サントス大統領が、ノーベル平和賞の賞金を全額、内戦の犠牲者の補償に充てるため寄付すると発表したという記事が小さく載っていた。2002年に、FARCと右派民兵組織との内戦に巻き込まれて多数が死亡した北西部ボハジャで明らかにしたという。
NYタイムズの記事によると、2002年5月、FARCの撃った迫撃砲が、住民が避難していた教会を破壊、少なくても79人が死亡、そのうち半数以上が子供だったという。
今回の国民投票で、この町の住民は、和平支持に投票。支持率としては国中で最高の96%だったという。
事件から14年、記憶の彼方に消えてしまうには短すぎる年月のように思う。その住民たちが、ほとんど、和平を支持した。
兵士たちが監獄に入るかどうかは問題じゃない、平和な生活が欲しい、という住民の声も載っていた。
和平が実現すれば、町の改良も進むだろうという期待も込めての投票なのかもしれない。


コロンビアでは、52年の内戦で、26万人が死亡、700万人が避難民になったという。その中で生きていくことを、そう簡単には想像できない。何の努力もしてないのに生まれた時から平和を享受してる身で、簡単に憎しみの連鎖は切るべきだ、とは言えない。
でも、現実にそれを断ち切ってる人たちがいる、と思うと、人に言うことはできないけど、自分の拠り所にはできるかもしれない。