パリ協定の批准が間に合わないらしい 

バスに乗り遅れるな、っていうのはよく言われるけど、何でもかんでも乗り遅れるなっていうわけではないらしい。
2020年以降の地球温暖化対策のための世界的合意「パリ協定」が11月4日に発効すると、国連が5日(水)に発表した。という記事を金曜日に読んだ。最初はたいして興味がなかったんだけど、同じ日の特集面の記事を読んで変わった。

新聞によると、地球温暖化防止の国際的枠組みとして、去年末に採択されたパリ協定。55カ国以上の批准、批准国の温室効果ガス排出量が世界の総量の55%以上を占める、という発効条件を今月5日に満たしたという。(5日時点で、73カ国が批准)
世界の温室効果ガス排出量を、今世紀後半に実質ゼロにし、産業革命前からの気温上昇幅を2度未満(できれば1.5度)に抑えることを目指す。京都議定書と大きく異なる点は、ガスの削減義務を先進国だけに課すのではなく、途上国を含めた196カ国・地域全てに拡大したこと。国別削減目標値は、各国が自ら決定、2020年以降5年ごとに見直す。見直す際は、見直し前の目標よりも高い目標を掲げなければならない。
削減目標の達成は義務ではない。けど、5年ごとの見直し、国連への提出は義務で、削減の進捗状況を国連へ報告、検証を受けることも決定。


パリ協定の第1回締約国会議は、11月7日から開かれる。正式メンバーは、10月19日(会議の最終日から30日前)までに批准した国のみになる。
批准してない国は、決定権のないオブザーバー資格での参加になるという。NPOと大差ない扱いだそうだ。

日本は、まだ批准してない。11日に批准案を閣議決定する予定で、それから国会に提出され、承認と批准手続きの審理が始まる。審議を急ぐために、TPP審議の本格化する衆院からでなく、参議院から審議を始めるそうだけど、批准の手続きの締め切り10月19日(水)には、間に合いそうもないらしい。

9月に、2大排出国のアメリカと中国が共同で批准を発表したことで年内発効の公算が大きくなり、インドが2日に批准手続き完了を発表、EUは5日国連に批准書を提出したという。
4月に協定に署名してから、日本は何してたんだろう。こんなに早く事が進むとは思ってなかったのかな。
TPPの論議の時、交渉参加に間に合わなければ不利な条件になってしまうから、とにかく早く交渉に参加を、という言い方をよく聞いたような覚えがあるけど、こっちの方はのんびりしてたのかな。
このままいくと、第1回の会議にはオブザーバー参加になる。毎日新聞の記事によると、日本が交渉で不利になるのは明らかだそうだ。
対照的に、産経ニュースには「前のめりの批准は疑問だ」という主張が載ってた。国内にもいろんな意見があるみたいだ。

排出ガスについては、以前は先進国と途上国の間の対立に焦点が当たってたような覚えがあるけど、パリ協定では、その垣根を取っ払った。そのこと自体がすごいことだという。世界各国で異常気象が増えて、実際に温暖化の影響を肌で感じるようになり人々の意識が変わってきたこと、温暖化対策が経済の負担ではなく、むしろ、新たな経済チャンスとして認識されるようになってきたことが、根底にあるという。
それでも、産経の主張にあるように、課題もまだまだ多いんだろうと思う。
ただ、アメリカと中国が共同で批准を発表したことや、それを見てインドが批准を急いだことなどをみれば、温暖化を止めるという大きな話は当然として、なんだか大きなお金の流れもこっちにのっかてる感じがして、このバスには乗り遅れちゃいけないんじゃないかと思ってしまう。