アレッポの空爆の記事を読んで ロシアが空爆を続ける理由

報道によると、27日に、シリアのアサド政権軍が、アレッポの反体制派支配地域への地上作戦を開始し、中心部のアレッポ城塞北西部を制圧したという。今後地上戦が激しくなり民間人に大きな被害が出る恐れがあるとあった。

28日には、ケリー国務長官が、ロシアのラブロフ外相に、アレッポでの戦闘を停止しなければ、シリア内戦に関するロシアとの協力を停止すると警告したという。

29日にはロシアが、空爆はやめないというお返事をしたらしい。

NYタイムズに、ロシアが空爆をやめない理由について解説した記事が載ってた。
この一年の経験から、ロシアはアサドの政権軍が、アレッポでの完全な軍事的勝利を得るのは難しそうだと多分結論してる。
だからより達成できそうな戦略として、包囲と空爆をつづけているのだという。
ロシアにとっては、アサド政権が続くことが利益で、アサド政権は自らの政権にとって代わる可能性のある存在を潰したい。
ゴールはアサド政権を続けさせること。

空爆と包囲の継続で、反政府派を追い込み、イスラム過激派グループに支援を求めざるを得ない状況に追い込むのが狙いだという。反政府派と、テログループの境を曖昧にすることで、彼らの正当性をなくす。そうなれば、欧米も彼らの支援をすることはできなくなるし、彼らを和平協議に加えることもできなくなる。

だからと言って反政府支配地域のアレッポの市民が政府側に協力するようになるというわけではないけど、反政府派へのサポートを続けるのは難しくなる。

そして、アレッポが苦境に陥れば陥るほど、その他の地域の住民への、反政府派は、あなた方に危険をもたらすというメッセージにもなる。

民間人への空爆は、たいていしっぺ返しを食うはずだけど(戦争犯罪だし)、ロシアとアサド政権の現在の作戦はとても効果をあげてるそうだ。実際8月には、短期間の包囲網破りを、ジハーディストに関係するグループがサポートしたこともあるという。

アレッポでは、いつ爆撃されるか予測がつかない中で日々の生活が営まれているという。爆撃の時刻はまちまちで、夜中のこともあれば早朝のこともあるという。包囲された地域の25万人のうち10万人が子供。医師は35人しかいないという。記事の中で見る写真はほとんどすべてに瓦礫が写ってる。瓦礫だらけでの中、爆撃であいたクレーターに溜まった水溜りに浸かって、少年が二人水遊びをしている写真もあった。

住民への空爆と包囲作戦はとても効果を上げてると分析されてるみたいだけど、こういう作戦を決断できる人たちの頭の中を、本当に一回でいいから、覗いてみたいと思う時がある。