ハイキュー!! 第222話 昂揚 感想

そうかあ、1発目は挑発だったのかあ。あっちでもこっちでも挑発しまくりですね、影山くんは。

スパイカーが打ちやすい以上に最高のトスはない。
烏養さんは、影山に、そこだけは迷う必要は無いという。そこさえ押さえておけば、あとはお前の自由だ、ってことになるかなあ。でも自由自在の領域にたどり着くまでは、迷って試しての繰り返しになるのかもしれない。


影山自ら「イイ感じ」というトスを、旭さんがドシャットされた。王様だった頃の影山なら、ブロックにつかまったこと自体に捕らわれてしまいそいうな場面だけど、ここでは、ブロックにつかれるのを前提に、でも真正面から捕まったことに意外そうな表情をしてるように見える。あまりにきれいに止められちゃったのが、びっくりだったのかなあ。あのセットで?って感じの顔に見えるけど、どうなんだろう。

ユース合宿で、リベロポジションの宮のトスを影山が打ったシーンがあったけど、レフトが本職ではない影山が、2枚ブロックのブロッカーの腕の間を打ち抜いていた。うまいセッターはスパイカーに錯覚させる、という説明がすぐされてた、宮のセットのうまさを描いたシーンだった。

今回のシーンでは、西谷さんがあげた多分Aパスって言われるパスではないものをセッターがレフトにつなげた、ってとこは、ユースでリベロの宮さんがあげたのと同じような状況だとおもう。
旭さんのスパイクはもろにブロックにつかまってしまってるけど、トスが低いとこんな感じになりそうな気がする。でも、自分に厳しい(前に田中さんにも言われてたけど)影山が、いい感じと自ら言うくらいだから、セットの高さが足りないとかはなさそう。となると、旭さんが影山が想定したほどのジャンプができてなかったのかなあ。
レシーブ直後というわけでもなく、旭さんには助走をしっかりとって飛ぶだけの余裕はあったはずだと思うけど。ブロックにつかまったというより、むしろ、ボールを思いっきり壁に叩きつけたって感じすらする。
今回の影山の意外そうな顔は、いいと感じた自分のセットが、旭さんにコースを狙って打ち抜くほどの余裕を与えることができなかったことに対してなのか、いいセットを打ち抜くことができなかった旭さんの技術に向けてのものなのか(その場合だとしても、自分のセットを打てない奴はただのポンコツってほどには思ってないだろうけど)、そのあとの旭さんの考え込む様子を見て旭さんに何か考えがあるのかと思ったのか。
旭さんは、試したいことがある、と試合前に西谷さんに話してた。それに関係するのかな。
影山も旭さんも、何も言わないからわからないけど、何か引っかかりがあることだけは確かだと思う。

これまでの旭さんのスパイクシーンは、どちらかというとパワーで打ち切るって感じの描写が多くて、コースを狙ったりブロックアウトを狙ったりというのは覚えてない。試合前に試したい事があると話していたのは、どんなことなんだろう。


ナイスレシーブだと誰もが思った(多分)その瞬間に、「邪魔っス!!」って。
本人としては見えたまんまに表現して、そこどいてと言ってるだけなんだろうけど。他の人たちには、邪魔なことが見えてないみたいだから、いきなりの言葉にみんなびっくりしてる。烏養さんだけは、?マークついてないけど。
試合中に影山がこういう形で指示を出す(指示と言えるような表現ではないけど)こと自体、今までにないことだから(と思う)、それにびっくりというのもあるのかもしれない。
この場面の西谷さんは、スパイカーの走路を妨害してるように見えるし、だとしたら一瞬の間に伝えなきゃいけないことだし、わかるけど、表現が端的すぎ、影山くん。
ユースの星海さんにも、濁点付きの『ああ?』って反応されてたことがあったけど、西谷さんにも濁点つきの「ああん‼︎?」と反応されてる。

烏野は、烏養さんがコーチとして来てくれるようになったのが、5月の連休前からで、それまではほぼコーチなしでやってきてたわけだから、細かいとこで、コーチありでみっちり鍛え上げられてきたチームとの差が出ることがあるんだろうな、と思う。
古森さんと西谷さんの、レシーブの後の意識と自分の体の処理の仕方の差は、そういうところからきてるのかもしれない。

ユースの監督が、合宿最後に、メンバーたちに、チームに戻ってフィードバックしてくださいと言ってたのを、影山は忠実にやろうとしてるように見える。(意識してかしないでか、といえば、意識せずなんだと思うけど)
日向は宮城の合宿で、個人のプレイの上での課題をたくさん見つけてきた(というより、課題を見つける方法を得たのが一番の収穫だった)けど、影山がユースで得てきたものは、個人というより烏野というチームの力の底上げに向けられていくみたいだ。
ユース合宿後の、チームメイトとの絡みは始まったばかりだから、これから影山がどういう方向に行こうとしてるのかは、まだわからないけど、もしこのままフィードバックを進めていくようなら、なんといっても、言い方があれだから、その辺は烏養さんあたりがきちんと補ってあげてほしいと切に願います。
烏野のメンバーはみんなよくできた人たちだから、そんなに不安に思うことはないかもしれないけど。

 

今回は、ブロック捕まった後の旭さんを見る影山にも、邪魔っすと西谷さんに言う影山にも、その言動を分析しなければならないと強いられるような気がするほど、影山の言動にハラハラしてしまった。考えてもわからないから、しょーもないことなんだけど。プレイ中の声かけや、ブロックに捕まることなんて特別視するようなことではないのに。それは多分、影山の王様時代の過去のせいだ。
スパイカーに信頼を置いていなかった北一時代と、スパイカーへの信頼を覚えた今は、同じスパイカーの前の道を切り開くためのセッターという認識でも、影山は決定的に違う存在になってる。それはわかってるつもりだけど、ついついハラハラしてしまうのは、ユースで今までに見たことがないような素直で、楽しそうにバレーをする姿を見たからだと思う。

 

「強さは心地良い」って、15歳(まだ15ですよね?)のバレー馬鹿の子が言う言葉じゃない。気持ち良い、ではなく、心地良い。君の居場所はここにあり、って感じですか。(影山は、語彙は貧困だし擬音も日向の言葉を借りれば残念だけど、言葉の選び方は正確だと思う)
一旦心地よさを覚えてしまったら、烏野でもそれを追求せざるをえなくなるかなあ。そんな間もなく春高が始まるのかもしれないけど。
それにしても、心地良い、と、邪魔っスが並立しちゃうアンバランスなとこは、やっぱ影山の魅力の一つです。でも、影山が実際に口に出すのは、「邪魔っス」タイプの言葉ばかりなんだけど。