アレッポの空爆で傷ついた子供の写真を見て

去年の9月に、トルコの海岸にうちあげられた幼児の遺体の写真が世界中に衝撃を与えて、シリアの難民問題が一気にクローズアップされ、ドイツをはじめ、欧米各国が次々とシリア難民受け入れの拡大を表明した。ウェルカムは長くは続かなかったみたいだけど。

今月17日、アレッポの反政府派の支配地域への空爆をうけた住宅から救出され、救急車の座席にちょこんと腰掛ける5歳の男の子の写真とビデオがネットに公開されると、ソーシャルメディア上で、あっとう間に世界中に拡散したという。顔の左半分は血まみれで、全身瓦礫の埃だらけ。救急車のオレンジの椅子に座り、半ズボンの上に手をのせて、泣きもせず、まっすぐ前を向いている。
アレッポの反政府派支配地域では、特別な出来事というわけではなく、毎日同じような光景が繰り返されてるという。


シリアの5年にわたる内戦の推定死者数は47万人とも言われる。単純に割り算すると、毎日257人が、5年の間休みなく殺されてる計算になる。
まだ動いている病院に運ばれて、手当を受けることができたこの子は、多分幸運だったと言えるんだろう。
でも、血まみれで呆然と座る子どもに、幸運だったね、と声をかけたい人間などいないはず。
それでも戦争は5年も続いてる。
血まみれの子供をこれ以上出さない、ということ以上に価値があることって、やっぱりわからない。