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ハイキュー!! 第209話 自己紹介 感想

ハイキュー!!の事

宮城の1年生選抜強化合宿に潜り込んだ日向。どうやら最初はユースの方を狙ってたらしいと聞けば、月島が影山化するほど混乱するのもわかる気がする。確かにばっかじゃないのとしか言いようがないかも。知らせを聞いた烏野メンバーの反応がそれぞれらしくて、楽しい。ほんと、爆笑ものですよね、田中さん。でも、主将としては笑えない。日向が帰ってきたときの、大地さんの反応は今から怖い。

 

登場人物はパワーアップしてるけど、扉の王様の絵といい、舞台装置は入部当時にリセットしたみたい。物語は新たなスタートを切りました、って感じがする。

 

武田先生や穴原先生の話からすると、この合宿のメンバーは、各校からの推薦をもとに最終的には鷲匠先生の承認のもとに選抜されたみたいだ。日向もリストに名前は挙がってたみたいだけど、鷲匠基準には当然外れる。もっとも山の中から2メートルっていう基準じゃ、推薦リストにも載らないんだろうけど。

どうやら宮城の合宿の方は、鷲匠監督対日向ってのがベースになりそうな感じ?。

「影山というセッターの居ないお前に俺は価値を感じない」

烏養さんが心配するように、しょっぱなからストレートパンチを食らった日向。後ろ姿の日向はどんな表情をしてるんだろう。影山なしの自分の実力は多分日向もある程度は自覚してるはず、周りの評価もある程度は分かってるはず。無茶してこの場に来てるということも自覚してるはずで、すんなり自分が受け入れられることはないだろうということも、ある程度は覚悟してたはず。ただ、日向にとっての”ある程度”と”覚悟”が、どのくらいなのか想像がつかない。だから、このまさに直球で心を抉るような言葉に対する日向の表情が見たいんだけど、古館先生はそう簡単には見せてくれない。

日向の表情を見せないままに、そこから、一気に自己紹介のコマへ。
「ポジション・ボール拾い‼︎!」
の、大写し。先週の自転車をこぐ決意のシーンと、対になるようなこのシーンの日向の表情。いいね。この日向すごくいい。とりあえず、強烈なパンチは浴びたけど、ダウンはしてない。鷲匠監督に対する宣戦布告みたい。第一ラウンドは日向がとったかな。頑張れ日向。
武田先生が言うように、無鉄砲と一生懸命は違う、確かに。でも、こういう無鉄砲は好きだ。
穴原先生は、融通きかなそうな顔してるくせに、そうじゃない(らしい)のが影山くんみたい。とりあえず、日向のことは気に入ってるようで、ちょっと心強い。

ここにきて影山なしで、あらためて高さの問題に向き合う日向の立ち位置は、やっぱりある意味、変人速攻という武器を手に入れる前のスタート地点に戻ったと言ってもいいんだろうと思う。


鷲匠監督の心情は複雑なんだろうな。白鳥沢戦で、日向について、「あそこまで小柄で主力というのは珍しいですよね、まるで小さ」と、白鳥沢の若いコーチが言った時、その言葉を遮るように、大きいものが強い、と言った。影山ありき、というけれど、この先に茨の道が待っていると言ったことは、日向のこの先の可能性についてまで閉ざした評価をしてるわけでもなく、自分の40年をかけて否定したいという思いにかられるほどには、日向のことを意識してる。
日向は体格で絶対的に劣るし、バレーボールでアタッカーとして上を目指そうというにはそれは致命的なのかもしれないけど、最初の頃から菅原さんも言ってたように、勝利にしがみつく力を天性のものとして持ってる。試合中に影山くんが言ってたような、終盤に見せる集中力も、勝負ごとに不可欠の才能なんだと思う。多分同じコートに立った人にしか感じ取ることのできない才能(というよりその可能性みたいなものかもしれないけど、今はまだ)なんだと思うけど。


ハイキュー!!は、これまでのところ、リアルっぽい高校部活のバレーボールっていうのがうまく描かれてると思う。けど、バレーボールは、高さという、持って生まれた、自分にはどうにもできない条件が、残酷なほどについてくる競技らしいから、ユースという、世界を意識する方向は、あまり深追いすることなく通り過ぎて欲しいかな、と思う。リアルな世界を感じさせられると、多分影山でさえもっと高さが欲しいのに、日向のことを考えると、気分が暗くなってしまう。ハイキュー!!のこれまでの世界を壊すことなく、うまく物語を広げることができたら、それはそれで素晴らしいと思うけど。
そういう意味でこれからの展開にちょっと不安もあるんだけど、それ以上に、高さに挑戦、ってバレーボールの世界では無謀きわまりない挑戦をせざるをえない日向がどう成長していくのか、リアルとフィクションの間であまりファンタジーに寄りすぎないでどう展開していくのか、すごく楽しみです。

 

日向にとって多分メンタル面で厳しいものになりそうな宮城の合宿。烏養さんは、心配だろうな。日向にとってはバレーを続ける上で、必ず直面しなければならない(この先何度もかもしれない)問題だから、日向個人の成長という点から見れば良い機会なのかもしれないけど、なんたって春高本番直前だからなあ。メンタルも上げていかなきゃならない時期だろうし。心配でたまらないんじゃないかな。
その点、武田先生の方が日向の強さを理解してる気がする。今回も、静かにでもしっかりと日向の無鉄砲ぶりをきっちり叱ってたし、ポエミーなとこはあるけど、締めるとこは締めるんだ。


一方の影山くんは、ふりがながふってない紙を握りしめて、ゼエゼエした顔で、ヨタヨタとなりながらも、なんとか目的地に着いたみたいで、とりあえず安心。
それにしても影山にふりがなが必要なことまでちゃんと気配りできる縁下さんはやっぱ、次期主将かな。
たどり着いた先で最初にあったのは高校3大エースの一人。影山くん、宇都宮は読めないのに、佐久早聖臣は、ちゃんと漢字で認識できてるんだね。どこまでバレーボールに特化した脳なんだろう。
ウシワカは、影山と同類の匂いがしたけど、サクサには同じ匂いは感じない。なんだか一癖ありそうな雰囲気がユース合宿参加メンバーの一人目の登場から早くも漂ってきて、まさに「ヤベエ ワクワクしてきた」って感じ。

影山の方の課題は、何になるんだろう。

ここからしばらく、宮城とユース、交互に合宿編が続きそう。烏野ファンとしては、できれば、留守番の烏野の方も今回みたいにちょこちょこと見せて欲しいです。