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シリアの記事を読んで

2月末に発効したシリア内戦の一時停戦が崩壊の危機に瀕している、と報道されてる。
北部のアレッポなどで激しい戦闘が再燃してるという。
アレッポには反政府派もいるし、今回の和平協議の参加対象に入ってないヌスラ戦線もいて、政権側がここを攻撃してもどうとでも説明できるそうだ。要所のひとつとも言えるアレッポを政権側が奪還することは、アサド政権に心理的にも大きく影響するのだという。
東京新聞の反体制派の幹部へのインタビューによると、
『「アサド政権はシリアでの支配地を拡大するため、交渉に応じず時間稼ぎをしている」
「和平協議は進展しておらず、(焦点となっている)アサド氏の処遇を議論する段階にも至っていない。」「戦闘の9割はアサド政権からの攻撃で始まったものであり、反政府勢力の攻撃は反撃の意味が強い」
「混乱が収束するまでには何年もの時間が必要になる」』。

インタビュー記事によると、まだ移行政権の論議まではとても至ってないみたいだけど、反体制派は、アサド抜きの移行政権を主張してるし、アサド政権側は、現政権はそのままに、反体制派のポジションを政権内に幾つか用意する、という考えらしい。どっかに、真ん中があるんだろうか。

報道によると、オバマ大統領のプライオリティはとにかく、対イスラム国にあるそうで、25日には、イスラム国掃討作戦の一環として最大250人の米兵のシリアへの増派を発表した。すでに派遣されてる50人同様、戦闘ではなく地元部隊の訓練や支援を行うという。アメリカも増派するから、他の国の皆さんもいままで以上に協力よろしく、ということらしい。
「シリア国民の苦しみを終わらせなければならない」と、オバマ大統領は述べた、と東京新聞朝刊にあった。きっと、本気でそう思ってるんだと思う。思うけど。

戦闘が激化してるというシリアで、戦場で傷ついた人たちを救い出す活動をしてる団体の活動家5人が、政権側の空爆とそれに対する反撃の応酬の戦場で亡くなったという記事が、NYタイムズに載ってた。その中で犠牲になった9歳の男の子について書いてある一文があった。肺が飛び出る負傷で、医者も救えなかった命。その男の子の片方のポケットにはテニスボール、もう片方には10シリアポンド(約5セントだというから日本円で5円くらい?)が入っていた、と書いてあった。
きっと、今のシリアでは、テニスボール一個も貴重な品なんだと思う。それをポケットに入れて、どこへ行くところだったんだろう。
犠牲になった子供の記事を読むと、いつも、申し訳ないという気持ちで胸が詰まる。