ブリュッセルのテロの記事を読んで

ブリュッセルのテロの実行犯のうちの2人は兄弟だった。今日読んだニューヨークタイムズの記事の中に、最近のテロの実行犯の多くに兄弟が含まれてることについて書いていたものがあった。

9.11のハイジャック犯の中にもサウジアラビアの兄弟がいたし、シャルリエブドも兄弟、ボストンマラソンのテロも兄弟犯。兄弟ではないけれど、先日のカリフォルニアのテロの実行犯は若い夫婦だった。

テログループにとって兄弟っていうのは理想的なリクルート対象らしい。お互いにラディカル度を高めあってくという点でも、テロの実行をお互いに見届けるという点でも。
新しい研究の1つによると、テログループメンバーの30%が、家族の繋がりを持ってるという。


テロリストを捕まえる側からすると、実行犯と指揮命令する側との間の連絡や接触をフォローするように積み重ねられてきた今までの手法が、兄弟や家族同士相手にはなかなか機能しないらしい。確かに、同じ家の中でヒソヒソ計画を練られたら、それは把握するのが難しいんだろう。
ローンウルフ型のテロ犯を事前に把握するのが難しいのと同じような難しさがある上に、ローンウルフは1人だけど、兄弟や夫婦などはマンパワーが2人分だから、ローンウルフより厄介らしい。

テロを企てる側からすると、兄弟なら、スパイなどの裏切りの可能性が低くなるという点でも、都合がいいらしい。
兄弟実行犯の場合、別々の現場に送られることが多いという。同じ場所だと土壇場で、兄弟への愛情から、片方の離脱を許してしまうかもしれない可能性があること。別々の場所だと、お互いを失望させたくないという思いから、必ずテロをやり遂げるだろうという思惑。
以前イスラム国の兵士の妻のインタビュー記事を読んだ時に、妻は子供を望んだけど、組織が許さなかった、子供が生まれると自爆テロへの意欲が鈍るから、というのを読んだことがある。その時も感じたけれど、兄弟や夫婦の間の愛情から出る自然な感情も、組織のトップはテロの完遂のために利用する。
敵の敵は味方じゃなくてもう1人の敵だという中東の戦争の現場では、裏切りは日常茶飯事なのかもしれないけど、その分血のつながりっていうのは頼りになるのかな。