フランスの非常事態宣言延長の記事を読んで

去年11月にパリで起きた大規模テロの後にフランスで発令された非常事態宣言を3カ月延長する法案が、16日火曜日に可決された。

去年、非常事態宣言が出されて以来今までに、捜索令状なしの家宅捜索3400件、延べ約400人を自宅軟禁、560点の武器の応酬、10箇所のモスク閉鎖がなされたという。

ニューヨークタイムズの報道によると、自宅軟禁されてる約400人にの中の一人の、アルメニア出身の盲目の青年は、警察から軽蔑的な、侮辱的扱いを受けたという。彼の場合は、ラディカルなイスラム教礼拝指導者と接触したことがあって、パリのテロの犯人が住んでたベルギーに旅行したことがあり、5台の携帯電話を持っていたということらしいけど、彼は旅行が好きで電気製品を買うのが好きなだけだという。1日3回、警察に連絡を取らなければならない。身柄拘束や起訴するほどの十分な証拠がなくても、自宅軟禁できるみたいだ。

記事によれば、この令状なしの捜索を受けた人たちは、まるで国家が魔女狩りをしてるように感じたと言う。所有物を傷つけられ、尊厳を無視され、家族が侮辱される。なぜ何の抵抗もしてないのに、重装備の警察官たちがドアや家具を壊す必要があるんだと多くの人たちが問うくらいだから、かなり乱暴な場合もあるということなんだろう。

警察による家宅捜索なんて経験したことがないし、そもそも日本の警察とフランスの警察の家宅捜索が同じようにされてるかどうかもわからないけど、普通に暮らしている中で、もし、令状もなしに突然重装備の警察がドアを蹴破ってどかどか入ってきたら、それだけで、ものすごい恐怖だろうと思う。おまけにその理由がよくわからないとなったら、その後の生活だって、何もなかった時と同じようには送れないんじゃないかな、多分。

フランスはイスラム教徒人口が多いというけど、同じ国内で、イスラム教徒とその他の国民に分断されるようなことがあったら、それこそイスラム国の思う壺のような気がする。
それでも、非常事態宣言の延長が認められたということは、批判もあるけど、国民の安全のためには必要だというのが、多数の意見ということなんだろう。
何十年後かに今がすっかり歴史になった時には、もっと進化した警察国家になってるかもしれないし、本当に魔女狩りみたいな騒ぎだったとなるかもしれない。

恐怖の中でも平静でいることって、ものすごく難しいんだろうな、と思う。フランスの非常事態宣言関連の記事を読むたび、日本だったら?と思う。地下鉄サリン事件から、今年で21年。今の日本で起きたなら、どんな風に国が変わっていくんだろう。
仕方ないよね、って言いながら、なんとなく変わっていくのかな。