武器輸出の記事を読んで

今日の朝刊に、武器輸出に関する特集記事が載っていた。昨年5月に横浜で行われた、国内初の武器展示会に関する記事だ。

『展示会には、国内から三菱重工業川崎重工業など12社が参加。単独ブースを出したNEC幹部は「以前は、海外展示会の視察に行っても、自社製品は展示しなかった。この機会を積極的に捉えたい」と語る。
企業も武器輸出に前のめりになっているようだが、「様子見がほとんど」と話す大手防衛企業の元幹部も。「民生品が軍事でも売れるならいいかなというが本音。武器は負のイメージが強く、投資意欲も弱い。展示会に参加を要請された企業の8割以上が出展を見送ったようだ」と話す。』(東京新聞2月11日)
武器に絞った投資にはちょっと及び腰だけど、民生用に開発した製品が、軍事用でもプラスアルファの利益になればいいなくらいの様子見をしてるようだけど、いざ儲かるところが出てきたら、きっとバスに乗り遅れるな、に簡単に変わってしまいそいうな気がする。

昨年の9月には、経団連が「防衛装備品の海外移転を国家戦略として推進すべきだ」と提言したという。首相は原発の売り込みと同様に武器も売りまくってくれ、っていうことなんだろうか。

記事の中で、展示会の開催にも関わった森本敏元防衛相の言葉が載っていた。『「以前は「日本が武器商人になっていくのか」「リスクを負いたくない」という慎重な会社が多かったが、この分野にビジネスチャンスが開かれていることに多くの企業が気付き始めている』(東京新聞2月11日)
どうせ日本が売らなくたって、他の国が売るんだから、平和国家だ9条の精神だなんて、やせ我慢しないで、せっかくのビジネスチャンスに飛びつく方が、お利口さんの選択だ。多分。
武器輸出については、ただ儲かるだけのビジネスチャンスというだけでなく、様々な分野での技術開発競争や、海外との共同開発に乗り遅れないようにという面もあるみたいだけど、それでも、モーターショーや文具展と同じように武器の展示会が開催されるというのは、実際その展示会に行ったわけではないけど、なんかおかしい、妙な世界、という感じがする。

ずっと緊縮財政に励んできたヨーロッパッでも、パリのテロ以来、軍事関係セキュリティ関係は、支出が増加していて、軍事関係部門を削減する方向だった企業も、ちょっとしたバブル状態だという記事を読んだ。
一旦儲かることを始めちゃったら、もうそこから手を引くなんてことできるわけない。

記事には欧米の大手軍事企業幹部の声も載っていた。『取材に「日本は武器輸出への覚悟があるのか」と問い掛ける。「日本は政策転換したが、実弾など殺傷能力の高い武器の輸出には批判的な意見が多い。しかし武器輸出でここまでは売るが、ここは売らないなんて、いいとこ取りは、いずれできなくなる。潜水艦は魚雷を撃つし、戦車も弾を撃つ。やるなら批判を覚悟して、全てやるべきだ」』(東京新聞2月11日)

もし自分の家族が戦場で殺されるようなことがあって、その家族を殺した爆弾なり弾丸なりの欠片でも拾うことがあったら、多分ずっと持っているだろうと思う。で、それがどこで作られたものかを知ったら、多分それもずっと覚えてる。感傷的なことですが。