ジカ熱の記事を読んで

今朝の東京新聞に、『カナダ・米でもジカ熱が拡大 新たに35人感染』という見出しでジカ熱の記事が載っていた。
記事によると、
『カナダの保険当局は29日、南米コロンビアなどを訪れたカナダ人4人が感染したと発表した。米疾病対策センターによると、米国でも28日までに11州と首都ワシントンで計21人の感染が確認された。両国は北米での感染拡大を警戒し、国民に注意を呼びかけている。』WHOによると、感染者は28日までに23の国と地域で確認され、今年だけで300から400万人に達する恐れもあるそうだ。
『今回の流行の発生源とされるブラジルでは、感染が疑われる報告が150万件に達した。多くの外国人が訪れるリオデジャネイロ五輪の開幕を半年後に控え、ルセフ大統領は「ウィルスを運ぶ蚊との戦争だ」と宣言。軍から22万人を投入して蚊が発生しやすい水たまりの除去などを始め、国民にも協力を求めた。
 感染すると発熱や疲労感などの症状が出る。死亡例の公式報告はないが、妊婦が感染すると、知的障害を伴うこともある小頭症の子供が生まれる可能性が指摘されている。
 AP通信によると、中米エルサルバドルでは、感染が疑われる2500人のうち122人が妊婦だったとされ、保険省が国内の女性に「2年間の妊娠回避」を勧告する異例の事態となっている。』(東京新聞 1月31日朝刊より)

ミリタリールックの兵士が戸別訪問してパンフを配る写真を見ると、ブラジルではかなり切迫した事態みたいな感じがする。別の新聞記事では、コロンビアでは、2100人以上の妊婦の感染が報告され、政府は女性に妊娠を6〜8カ月遅らせるよう勧告しているという。


ワクチン開発も急がれているけど、途上国で拡大しやすい疾病に対しては、投資の見返りがあまり期待できないことから、製薬会社の腰は軽いとは言えないらしい。
エボラ出血熱の対策で後手後手に回って感染拡大の非難を受けたWHOは、ジカ熱の感染拡大の阻止には神経質にならなければならないというプレッシャーはあるみたいだけど、ジカ熱自体はエボラと違って致命的な病気ではなく、小頭症との関連も結論が出るまでには数年かかるかもと言われてるみたいだし、なかなか対応は難しいという。

今回の感染の中心地はブラジルだということだけど、研究者たちは2014年のワールドカップの間に、ジカ熱が運ばれたと考えてるらしい。
小頭症との関連については、実際に小頭症の赤ちゃんを連れてくる女性の数の急増を、現場の医師たちが実感したことから疑いが発生したらしい。10月以降4180例の報告があるという。

元はデング熱対策として開発された、遺伝子操作された蚊(成虫になる前に死ぬようプログラムされてる致死遺伝子の組み込まれてる)も、ジカウィルス対策として有望らしい。まだ、小さな地域での実験段階らしいけど。ジカウィルスを運ぶ蚊は、都市部を好み、ほんの少量の水でも繁殖可能で、主に日中人を噛むから、マラリア対策として有効な夜間使用する蚊帳は、あまり効果がないという。
遺伝子操作の蚊の環境への長期的影響などに対する懸念も出てるみたいだけど、とりあえず当局としては、使えるものはみんな使って対策を打たなければならない状態なのかもしれない。

個人でできることは、長袖と虫除け剤、戸外でたまった水はすぐに捨てる、っていうごく普通なことが、実は有効な対策だという。