緊急事態条項新設、必要かどうかから議論を始めて欲しいです

憲法改正は、一気にやるのはなかなか国民に抵抗感があるから、お試し改憲からまずやろう、と去年だか一昨年だか、自民党の中でそんな話が出てるというような報道があった。

今朝の東京新聞に、
『戦争や大災害を想定し、憲法に「緊急事態条項」を新設する改憲論が自民党内に浮上している。緊急時の対応に絞った改憲なら、国民の理解を得やすいとみているためだ。』という記事が載っていた。

今年に入ってから、世界各地でテロが頻発しているし、日本もいつ標的になってもおかしくないと報道されてるし、なんとなく不安な気分が、国民の心の奥底に多分あるだろうと、自民党の議員さんたちが思ってるなら、緊急事態条項ってのは国民に受け入れやすいだろうと、彼らが判断するのはわかる気がする。
それでも昨日の衆院本会議の代表質問では、日本を立て直すためなら死んでもいいというくらいの思いで仕事をしてるらしい安倍首相は、夏の参院選で緊急事態条項の新設を争点にするかどうか明らかにはしなかったらしい。
でも、そんなこと関係ない。先日の沖縄宜野湾市長選でも、辺野古移設の是非を争点にしなかった現職が勝った途端、民意は示された、ってことになったみたいだし、安保関連法の時もそうだ。(ったと思う)
憲法改正草案を自民党は出しているのだし、それを争点にしようとしまいと、自民党が勝ったら、民意は示された、となるに違いない。多分。

で、その「緊急事態条項」はどういう内容かというと、
外国からの武力攻撃や、内乱、大規模な自然災害などが起きた時、内閣総理大臣が、閣議にかけて緊急事態を宣言することができる。
で、宣言されたら、内閣は「法律と同じ効力の政令」を制定、内閣総理大臣は、緊急の財政支出地方自治体の長に指示、することができる。
「ただし、その具体的内容は法律で規定することになっており、内閣総理大臣がなんでもできるようになるわけではありません」と自民党のQ&Aには書いてある。宣言がどういうときにされるのかも、その結果どういう指示や政令が制定されるのかも、具体的内容は法律で定める、とある。
ただ、政令や指示については、憲法にわざわざこの規定を置かなくても現行法を変えたりすれば可能だと、自民党のQ&Aにもあった。憲法に根拠がある方が望ましいと考えた、そうだけど、なきゃないでいいなら、そっから議論が始まるのかな。
具体的なイメージがわかないけど、これから議論されていくだろう中で、わかってくるんだろうか。
緊急事態の宣言下では、国民にも義務があるそうで、
国民は、「国民の生命、身体及び財産を守るために行われる措置」に関して、国や地方自治体等の指示に、従わなければならない。草案には、この場合も、基本的人権は最大限尊重される、とあります。
ただ、緊急事態でも基本的人権は制限すべきではない、という立場でこの「最大限尊重される」を読むのか、
「国民の生命、身体及び財産という大きな人権を守るために、そのため必要な範囲より小さな人権がやむなく制限されることもあり得る」(日本国憲法改正草案Q&A より)と言う考えの下で読むのかで、だいぶ違ってくると思う。
緊急事態の宣言に、事前か事後の国会承認が必要で、政令制定についての国会の承認は事後でOK。

自民党のQ&Aには、「緊急事態の宣言の基本的性質として、重要なのは、宣言を発したら内閣総理大臣がなんでもできるようになるわけではなく、その効果は次の99条に規定されていることに限られるということです。よく「戒厳令ではないか」などという人がいますが、決してそのようなことではありません。99条に規定している効果をもたせたいときに、緊急事態の宣言を行うのです。」とある。99条では政令制定、地方自治体への指示、緊急の財政支出、国民の遵守義務、国会議員の任期の特例、という効果が書かれている。このうち、政令制定や地方自治他への指示は、憲法上の規定がなくてもできるというから、どうしても、国の指示に国民が従うってのと、国会議員の任期と選挙期日の特例に、目がいってしまう。

選挙でしか民意を示せないのに、選挙期日の特例とか、とんでもない気がするんだけど。よくわからないから、今後の議論を待つしかないですかね。