テロの報道を読んだ中から

パリのテロが起きて以来、テロ関連の報道が多い。幾つか読んだ記事の中で、感じたことを書いてみます。

イスラム国が拠点を置くラッカで、生きのびるためにイスラム国の組織に一時期身を置いていた女性たちに取材した記事を読んだ。組織の中で女性たちは兵士と結婚させられるのだけど、中にはとても優しい兵士もいて、幸せな結婚生活を送る運のいい場合もあるらしい。記事の取材対象の女性もそんな一人で、子供を望みすらした。でも子供は組織が許さなかったという。子供がいると、自爆攻撃に進んで参加しようとしなくなるかららしい。結局、彼女の夫も自爆攻撃に参加して死んだのだけど。
子供の存在が自爆テロへの参加をためらわせるのだと聞くと、人間のそういう自然な感情を十分理解した上で、若者を利用する組織の指導者たちのいっそいうの冷酷さを感じる。

パリのテロの後、イスラエルのネタニヤフ首相の、パリのテロを非難するなら、イスラエルで起きてるテロも同様に、非難すべきだ、そうしないなら偽善だ、みたいな発言を読んだ。犠牲者にとっては確かにそうなんだろうけど、イスラエルの右派の首相が言うと違和感を感じてしまう 。
10月に入ってから頻発しているパレスチナ人によるイスラエル人襲撃事件、月曜日にも3件の襲撃がそれぞれ違う場所で起きたという。そのうち1件は、15歳と16歳の従兄弟同士の女の子が容疑者で、15歳の子はその場で射殺、16歳の子も深刻な負傷だという。彼女らにハサミで襲われたイスラエル人(多分)は負傷。
これまでの襲撃事件では、襲撃者はその場で殺されることが多いような印象がある。自爆攻撃ではないけど、結果を考えると、死を覚悟しての行動になるんじゃないかと思う。
たった15年か16年の人生をどうやって生きてきて、個人的には多分見ず知らずの一人の人間をイスラエル人だからということだけで、殺そうとするまでになってしまったんだろう。

この子たちも、自爆攻撃に若者を駆り立てるイスラム国の指導者も、やっぱり同じテロリストというくくりになるのかな。

ベルギーブリュッセルは、今までに経験したことのないような奇妙な雰囲気に包まれてるらしい。街の様子を写す報道写真は、銃を構えた兵士たちの物々しい姿ばかりが写っている。多分、商店にとってはクリスマスのかきいれどきなんだろうけど、テロ対策だから仕方ない、と思ってるんだろうか。普通の市民はどんなことを思ってるんだろう。

先週の金曜日にホテルが襲撃されたマリでは、翌日には街は普通に動き出したという。セキュリティに不安がないわけではないけれど、子供に食べさせていくために、商売しなきゃ仕方ない、って感じらしい。

10月の初めにバングラデシュで日本人の男性が射殺されたのも、イスラム国のテロによるものみたい。パリもベイルートも、マリも日本から離れているし、今のとこ、欧米が対象になってるという印象が強いけど、日本も”十字軍連合”の一員と見られてることは確かみたいだ。

各省庁横断の情報ユニットの設置を前倒しするというけど、積極的平和主義で国際社会に貢献するとか大風呂敷を広げてる割に、今頃設置を急ぐって、なんか、やっぱ周回遅れっぽくて、不安。その割に共謀罪の検討とか、よくわかんないのは反応速い。
実際に対応を迫られる現場はともかく、政府のトップの人たちはどれほどの切迫性を持って対応してるんだろう。