イスラエルによる病院襲撃と原産地表示の記事を読んで

イスラエルの入植地は、ヨルダン川西岸ゴラン高原、東エルサレムにあり国際的には認められていない。
報道によると、『EUは11日、イスラエルが占領を続けるユダヤ人入植地で生産された品物に、イスラエル産ではなく「入植地産」とラベル表示する加盟国向け指針を承認した。EUは域内で販売される製品に原産地表示を義務付けている。』(AFP通信より)そうだ。「入植地産」の表示については、2012年に導入が提案されてから今まで、イスラエルの強硬な反対キャンペーンが行われてきたけど、ようやく承認された、ということみたいだ。
『今回承認された指針により、入植地で生産された農産物と化粧品は今後、加盟28カ国で販売する場合は「イスラエル入植地産」と表示しなければならない』(AFP通信より)

この決定にイスラエルは当然猛反発。ホロコーストの時代に、ユダヤ人の店先に貼られた黄色の星の再現だと批判している。ラベルが要求される地域からの輸出は、輸出全体の額から言えば1%以下と小さいものだそうだけど、より広い経済活動に拡大されるかもしれないという恐れを抱いてるという。
EUの側から見ると、イスラエルパレスチナ間の進展の見えない和平プロセスへのイライラ感に加え、加盟各国で増大するムスリム市民のプレッシャーもあるという。


報道によると、12日木曜日の夜明け前に、ヨルダン川西岸の街へブロンの病院をイスラエルの治安当局が急襲し、イスラエル人傷害事件の容疑者を逮捕、その際容疑者のいとこのパレスチナ人男性(容疑者の付き添いで泊り込んでいた)が射殺された、という。容疑の元となった事件は先月、西岸地区で、容疑者の20歳のパレスチナ人男性が、一人のイスラエル人の胸を刺して重傷を負わせたというもの。逃亡の際、容疑者は被害者に首と腹を何回も銃撃されて、この病院にようやくにたどり着いたのだという。

病院の監視カメラの映像が公開されてて、それを見ると、シャツにジーンズみたいなラフな格好をした、20人ほどの男たちが銃を構えて、夜の病院の廊下をどやどやと(音は入ってなかったけど)歩いてくる様子が映されていた。
ナースステーションに詰めていた看護師の男性が制止しようとしたけど、銃口を向けられて、押し返された。それから廊下の奥の方へと、カメラの範囲から消えて、少ししてから、多分容疑者の乗った車椅子と共に戻ってきて、そのままきた方向の廊下の奥にどやどやと去っていった。それから血相を変えた患者さんか、付き添いの人だかがナースステーションに飛び込んできて、看護師たちが慌ただしく、男たちが容疑者を連れてきた方へ駆け足でいく姿で、フィルムは終わった。
治安部隊は、病院へ侵入する際、妊娠中の女性の搬入を装って下見をしたらしく、その数分後に20人ほどの銃を持った男たちの一団が、容疑者のいる3階にまっすぐ入ってきたという。

報道によれば、パレスチナ人の病院への急襲はこれが初めてではなく、先月も似たような病院急襲で、イスラエル人カップル射殺事件の容疑者を捕らえたという。

テロリストに安全な避難場所などないそうだ。

次から次へと起きるナイフや銃撃によるイスラエルの一般市民への暴力事件と、治安部隊との衝突事件。自衛のための拳銃携行を奨励(?)されて、ナイフによる襲撃事件では、返り討ちにあうことの方が多いような印象がある。実際、死者数を比べると、パレスチナ人の犠牲者数の方が多い。

公開された監視カメラの映像を見ると、まるで大勢のテロリストが病院を襲ってるようだ。敵だの味方だの、そんな区別なく、傷ついた人を助けようという努力をするのが病院だから、爆撃からだって保護されなきゃいけないのに。医療従事者も患者も、病院で危険を感じることなどあっていいわけないのに。なんで、容疑者が病院を出る時まで、待てないんだろう。バッチリ監視に貼り付けばいいんじゃないの?できないの?

これが初めてではないということは、国民の理解あっての行動なんだろうと思うけど、実際のところはどうなんだろう。対テロリストのためなら、犠牲をいとわないというのは、強硬派と言われる人たちだけでなく、多くのイスラエル国民の合意事項なんだろうか。