3勝したのに ラグビーW杯 日本対アメリカ  

 試合後のインタビューでの、五郎丸の涙がすべてだったような気がする。

マンオブザマッチの感想を聞かれて、「このマンオブザマッチはチームの」と言ってあとは、涙が溢れて言葉が続かなかった五郎丸。
言葉で表現してください(って、この質問もすごいなと思ったけど、確かに記者まで涙に流されたら仕事にならないのだろうけど)と促された五郎丸は、「我々の目標はベスト8でした」と続けた。

 

土曜日にスコットランドサモアに勝って、日本の決勝トーナメント進出への可能性が消えた。アメリカはここまで0勝で、南アフリカ戦は主力を温存し、最終の日本戦に照準を合わせてきた(と放送で言ってた)。たとえ先に進むことができないとわかってたとしても、ラグビー日本代表の士気が下がるとは、全く思ってなかったけど、それでも、どこかにちょっとした無意識のほころびみたいなものがあって、それが試合に現れたら?と、ちょっとばかり心配もしてしまったけど、そんなの全く余計なお世話、って感じの試合だった。

前半5分、PKをSOのマギンティが決めて0・3とアメリカが先制点。
そのあと6分過ぎに、ウィング松島がトライ、五郎丸のゴールキックも決まり、7・3。
24分にはアメリカの14番(この人は100m10秒5で走る人だそうで、要注意だと紹介されてた)がトライ GKは外して7・8と逆転された。アメリカは中へ中へとゴール前の密集を続けて、そこからサイドへ大きくてパスをつなげて、一人余ってた14番がきれいにトライを決めた。
27分日本の14番藤田(今回最年少で初出場らしい)がトライ。

GKも決めて14・8とリードを奪い返した。ゴール前の密集から、トンプソンがモールの起点になって、そこから藤田がパッと飛び出て、ゴールラインへ飛び込んだトライだった。トライって、言葉で言ってしまえば、ただ、ゴールラインの内側にボールをグラウディングするってだけのことなんだろうけど、いろんな形があって面白い。モールから飛び出るトライって、びっくり箱みたいで楽しい。
31分五郎丸のPKで3点追加。

結構距離があったようだけど、綺麗に決まって、17・8


後半に入り
43分  五郎丸のPKで3点追加して、 20・8
54分アメリカの10番がPKで3点追加  20・11
61分 日本の20番がトライ GKは外して25・11
71分アメリカがトライ GKも決めて25・18  この時は日本が相手ゴール前で密集からトライを狙おうかってとこから、あれれと思う間にボールを取り返されて一気にゴール前まで持ってかれてしまった。そこからアメリカが逆に密集で攻めて、パッとパスを出すと、前半もあったようにサイドへ大きく展開してトライを決めた。
75分五郎丸がPKを決めて28・18 このペナルティゴールを決めれば、アメリカのワントライワンゴールでも追いつかない。試合終盤、緊張のキックだった。で、いつも通りに決めた。
その後アメリカはとにかくトライを狙って攻めてきたけど、試合はそのまま終了した。

 

南アフリカ戦で始まった今回の日本のW杯。初戦も取って取られての試合展開だったけど、チャレンジャーだった。今回は、過去の対戦成績を見ればチャレンジャーだったのかもしれないけど、同じ取って取られての展開でも、挑戦を受ける側、という感じがした。

それにしても、スコットランドの結果を知っての試合だったのに、五郎丸はゴールキックを一度外しただけで残りは全部決めてた。どうやって気力を保つんだろう、すごい精神力。

アメリカも日本もプライドを賭けた試合、試合は片方じゃ成り立たない、って、改めて感じた。

 

テレ朝の朝のニュース番組で、この試合の解説に出てた堀越さんが、今回の日本は、Wタックルがすごく良かったと、解説してくれた。
体格で劣る日本選手が二人掛かりでいくタックルなんだけど、ただ二人でいけばいいというわけじゃなくて、一人が足に行ってまず止める。
でもそれだけだと相手の上半身がフリーだから、倒れる前にパスを出されてしまう。それをさせないように二人目が素早く上半身にいって止める。なおかつ、そっから、素早く立ち上がって次のプレイに参加する。立ち上がらないと2対1で、人数も少なくなっちゃうし。
言葉で言うのは簡単だけど、体が倍くらいありそうな相手に、スクラムハーフの選手がタックルにいった場面なんて、恐怖を感じないのかな、と思ってしまうくらい。
でも、こいういう解説はわかりやすくて、こういうのを聞きながら試合見たらもっと面白いんだろうなと思う。

で、その堀越さん、解説見ながら、どっかで見たことあるような気がしてたんだけど、思い出した。早稲田でスクラムハーフやってた堀越さんだ。一時期大学ラグビーをよく見てた頃、堀越さんが活躍してた。小さいのに、すごい闘志の塊って感じだったのを覚えてる。この間は吉田義人さんを、久々に見たし、別に知り合いでもなんでもないんだけど、あまり変わらない姿を見たら、なんとなくちょっと嬉しくなってしまった。

 

来週はニュージーランド対フランスの放送があるというからまた早起きしよう。