結局金かよって思ってしまうけど、血の方ですか?

安保法案参院で可決の翌日曜日の東京新聞朝刊に、アメリカのCIAで20年北東アジア情勢を分析していた人の見方が載っていた。

『米国は日本防衛のために我が子である米兵が血を流すことを誓った、一方の日本は互恵的な責任を負わず、日本防衛に当たる米兵を守る能力も制限してきた。
国連平和維持活動でも、日本の参加は他国にとってはむしろ負担になった。・・・
だが、これからは自国防衛だけでなく、地域と世界の利益のため、より有用な貢献者になれる。。・・・
ただ、安保法制は日本からすれば安保政策の歴史的転換であっても、世界的に見れば、哀れなほど小さな変化にすぎない。
日本が集団的自衛権を行使できるのは敵対行為に対応する場合に限られ、PKOでも応じるのは後方支援ぐらいだろう。・・・』

(この人は現在ヘリテージ財団の上級研究員だという。”ヘリテージ財団”と一語で検索すると、『石原慎太郎を操る・・』とか、『日中衝突劇を演出した・・』という見出しが1ページ目に出てきて、陰謀論的な?シンクタンクですかっていう感じがしてしまうんだけど、ウィキペディアによると、設立は1973年と比較的新しい、ワシントンD.Cに本部を置く保守系シンクタンクだそうで、政府の政策決定に大きな影響力を持つそうです。)

PKOでは日本は他国の負担になってるとか、米兵の血を流すのに日本は、とか、これからは世界への有用な貢献者とか、なんだか今回の安保法案の審議中にうんざりするほど聞いたような言い回し。この記事を読んだ時、なーんかムカっときたけれど、でも、世界の中には(っていうか、世界とか言ったってアメリカと中国、韓国は置いといて、難民問題で手一杯のように見えるヨーロッパとか、ウクライナがやっぱ大変なロシアとかその他の大陸でも、まるで関係ないって感じなんだろうなあと思うけど)こういう見方も現実にあって、実は大勢はこっちの方なのかもしれないとも思う。
こういう見方ばかりが周りにいたら、こういう見方になっても仕方のない気もする。


でも、人道支援の団体の人たちが口をそろえる、日本の平和ブランドって言うのも確実に存在するのだとも思う。
ヘリテージの人が言うように、安保法案が成立したからと言って、日本ができるのは後方支援だけかもしれない。でも、現に空爆を行う軍隊を”後方支援”するっていうのは、単に自分のとこの戦闘機が爆弾を落とすか落とさなかってだけの違いで、平和ブランドなんてあっという間になくなってしまうんだろう。
目先の利益と70年かけて(朝鮮戦争で儲けて、ベトナムでは後方基地でとかあるかもしれないけど)築いてきた、日本は海外に戦士は出さないって信頼が崩されるかもしれないと思うと、もったいない・・・。
排ガス基準をごまかしたフォルクスワーゲンだって、実際の賠償金額もすごいけど、多分ブランドの信用をなくしたということの方が大きい気がする。


23日の東京新聞の朝刊一面は、「武器輸出に貿易保険」という見出しで、防衛省が民間企業に武器輸出を推進する目的で、貿易保険の適用を検討してることがわかった、という記事だった。
貿易保険は、支払い保険金額が巨額すぎて民間会社では引き受けれられない取引が対象で、独立行政法人の扱いだけど、赤字になると結局国が補てん(つまり税金ですね)仕組みなんだそうです。
昨年閣議決定した、武器装備移転三原則(これまで基本認めてなかった武器輸出を原則認めるもの、だそうですが)を具体化する一手段っていうことなんですね、多分。