普天間移設問題でいつも不思議に思うこと

先日、自衛隊の駐屯地の近くに仕事で行った時、輸送ヘリか何かが2機飛んでいて、その騒音の大きさに驚いた。基地の近くの人たちは、毎日こんな音の下で暮らしてるのかと思った。

普天間基地の移設問題で、辺野古移設反対というのが選挙で示された沖縄の民意で、政府はそんなの争点じゃなかったと言って、粛々と工事を進めようとしている。
安倍首相も菅官房長官も、沖縄県知事に会おうともしない。

首相は、国のために尊い命を捧げた英霊の眠る靖国を参拝するのは、国のトップとして当然だと、どこの国でもトップが国のために死んだ兵士に敬意を表するのは当たり前にしていることだという。
先の大戦で命を落とし、今の日本の繁栄の礎となった同胞に対する感謝の念を常に忘れないのは当然のことだと。(安倍首相の書いた本とか読んでないから言葉遣いは違うと思うけど)

沖縄は先の大戦で本土決戦の捨石(この言葉は犬死と同じくらい酷いと思うのですが)として扱われ、県民の4人に1人が犠牲になったという。
玉砕を覚悟した沖縄戦司令官海軍次官に当てて出した電文、「沖縄県民斯く戦えり。県民に対し、後世特別の御高配を賜らんことを。」は有名だけど、戦後の沖縄は確かに、日本の中で、特別な地位に置かれてしまった。

靖国英霊に対してかなり思い入れがあるように見える首相が、死を前にした司令官に「特別のご高配を」と願わさせたほどの犠牲を払わされた沖縄の、今の民意にどうして冷淡とも見えるような態度を取れるのか、いつも不思議に思う。基地移設反対の運動をしてる人の中には、あの時の戦場の体験を生き抜いてきた人たちもいて、声を聞いて欲しいと言ってるのに。

市街地にある普天間基地は危険だから早いところ移転をしなければならない、というのはわかる。自衛隊の基地移転ならともかく、外国であるアメリカ相手に約束してここまで進んだ辺野古移設以外現実的には解決法はないのかもしれない、というのもわかる。
普天間基地周辺の住民は実際のところどう思ってるのか、知りたいとも思う。

でも、沖縄の県民は、米軍基地のない本土の遠いところでのほほんと暮らしてる人間より、そんなことは百も承知で、それでも移設反対の民意を選挙の結果として表した。

力づくってのは効率的で、簡単な方法なのかもしれないけど、やられる方にも我慢の限界ってのがあるだろうし。
沖縄の問題として閉じ込めておけばいいってもんじゃ、もうないような気がするんだけど。