ニューヨークタイムズのウェブサイトで、アフガニスタンのカブールで、カブール川にかかる橋の上に男たちが並んで橋の下を見つめている様子を撮った短いビデオを見た。

男たちの何人かはハンカチやスカーフで鼻を覆いながら橋の下を見ている。
橋の上は自動車がひっきりなしにと通っている。
橋の下には汚い色をしたドブ川のような流れがあり、岸辺や橋の真下に、たくさんの男たちが固まっている。

彼らは麻薬中毒者で、ヘロインを吸うか、打つか、死を待つか、している状態らしい。橋の上から市民がその光景を毎日眺めている。

鼻を覆うのは、異臭とヘロインの煙を吸い込まないようにするため。

橋の下の人たちを憐れむ人もいれば、自業自得だと眺める人もいる。

 

アフガニスタンでは、アヘン栽培が増加していて、それにつれて中毒者も増えてるらしい。国連の概算では、アフガニスタンの成人の2.7%がアヘン使用者で、世界で最も高い比率の一つだという。

 

市民の多くに政府は何もしないと非難されているけど、アメリカ軍のキャンプのの跡地を治療センターにしようという計画はあるらしい。

 

ビデオの中で、一人の男性が、この国は壊れていると言っていた。

 

実際に橋の下で、一人の若い男が年上のように見える別の男の腕に注射をしてる場面が映っていたり、ゴミだらけの岸辺だったり、壊れてるかどうかはわからないけど、目にしなくて済むなら目にしたくない光景だとは思う。

 

橋の上といってもたいした高さではなく、ひょいと飛び降りることができそうなもんだけど、物理的な距離ではなく、上と下の絶対埋められそうもない距離。動物園の動物でも見るような感じで、下を眺めている人々。

 

火垂るの墓”というアニメの中で、妹をなくした兄が、人の行き交う駅の構内で、やせ細って死んでいく場面があった。そんな光景が珍しくもなかった時代、人々は避けながらも脇を通り過ぎていく。

そのシーンを思い出してしまった。